1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11780182
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
天野 一幸 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (30282031)
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Keywords | 回路計算量 / 単調 / 剰余回路 / 否定素子数限定回路 / 近似法 |
Research Abstract |
本研究は,与えられた論理関数を計算する最小の論理回路のサイズに対する下界を導出する手法を開発することを目標とするものである.本研究では特に,この問題に対する有望な手法として知られる近似法を,従来は単調論理回路,すなわり,論理和ゲートと論理積ゲートのみからなる論理回路に対してのみ適用可能であったものから,一般の論理回路モデルにおいても適用可能となるように拡張することに主眼をおき研究を行った.本年度の研究において得られた主な結果は以下のとおりである. 1.ゲートの出力値が,そのゲートの入力の和のある定数剰余によってのみ定まる,いわゆる剰余回路モデルにおいて,任意のサイズの定数段剰余回路は,2段の等価な剰余回路に変換可能であることを代数的手法を用いて示した.また,その出力値が入力変数のうち値1をとるものの個数で定まる関数である対称関数について,これを計算する2段の剰余回路に対する必要条件を,フーリエ変換的手法を用いて示した.また,これら2つの結果と近似法を組み合わせて,対称関数を計算する剰余回路のサイズの下界を導いた. 2.従来単調論理回路に対してのみ適用可能であった,近似法とは異なる符号理論的手法を用いた下界導出方法について,否定ゲート数限定論理回路モデルにまで適用可能であることを明らかにした.また,この手法を用いて,2組のソート済みの長さnの列をマージする関数を計算する最適な回路を求める問題に対し,使用できる否定ゲートの個数が0個からn個の全ての場合に対して,最適な回路のサイズの高々定数倍のサイズを持つ論理回路の構成法を与えた.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Kazuyuki Amano: "On the Negation-Limited Circuit Complexity of Merging"Lecture Notes in Computer Science. 1627. 204-209 (1999)
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[Publications] 天野一幸: "ブール関数のフーリエ変換とその応用"電子情報通信学会誌. 82巻12号. 1270-1272 (1999)