1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11780191
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
有次 正義 群馬大学, 工学部, 助教授 (40282412)
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Keywords | 分散データベース処理 / 分散オブジェクト / 分散メソッド / メソッドマイグレーション / データマイグレーション / CORBA / オブジェクトデータベース / 分散並列処理 |
Research Abstract |
本年度は,以下の研究を行った. ・分散環境における処理の効率化の研究のため,一般に計算負荷の高い画像処理を取り上げ,CORBA環境を用いた分散並列処理について考察した。CORBAを用いることにより,異なる計算機パワーを持った異なる計算機を処理に参加させることが可能になる.本年度は,CORBAだけを使った分散並列処理と,CORBAの枠組みの中で,PVMを用いた分散並列処理の二つの手法を,プログラミングと処理効率の側面から議論した.これにより,効率的にはPVMなどの分散並列ツールを用いた方が好ましいが,アプリケーションの生産性と,開発されたアプリケーションの柔軟性を考えるとCORBAだけの並列分散処理の方が好ましいことを明らかにした. ・分散オブジェクトデータベース処理における,データマイグレーションとメソッドマイグレーションの二つの手法の処理効率の解析を進めていたが,本年度は,マルチサーバ・マルチクライアント環境における処理の競合を待ち行列をつかってモデル化し,その解析と,実験による解析結果の有効性の検証を行った.この成果を取りまとめ,現在発表のための準備を進めているところである. ・メソッドのデータベース化に関し,そのユーザインターフェイスとしての可能性の高いXMLについての調査を行った.現在XMLは,ネットワーク上のデータ表現として非常に有望視されており,データベース分野でも注目されているものである.分散メソッドシステムにおいてもインターフェイスにXMLを用いることを検討して行くことを決めた.
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