1999 Fiscal Year Annual Research Report
次世代型インターネット上における高品質なサービスの提供に関する研究
Project/Area Number |
11780233
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
岡村 耕二 九州大学, 情報処理教育センター, 助教授 (70252830)
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Keywords | インターネット / サービス品質 / サービスクラス / DiffServ / IPv6 / マルチキャスト / ギガビットネットワーク / 高度マルチメディア情報処理 |
Research Abstract |
本年度は、海外や日本国内で議論されているDifferentiated Serviceについて調査研究を行い、サービス品質保証アーキテクチャのための要件を検討した。海外の調査研究は、IETFでの成果をインターネットを利用して取り寄せ検討した。日本国内では、日本のインターネットの第一線であるWIDEプロジェクトならびにITRC(インターネット技術研究委員会)の研究会に参加し、日本国内でDifferentiated Serviceの研究を行っている研究者と議論を行なった。これらの検討と議論に基づいて、本年度から日本規模で利用可能となった研究開発用ギガビットネットワーク上にWIDEやITRCの研究者らのJBネットワークを設計し、開発を始めた。JBネットワークは、インターネットプロトコルIPv6、マルチキャストネットワークや、サービス品質保証アーキテクチャといった先進的な技術が盛り込まれた次世代型のインターネットである。また、JBネットワークは本年度の後半には稼動を始め、九州大学でも研究開発用ギガビットネットワークを利用することができるので、JBネットワークに本年度購入したルータ開発用パーソナルコンピュータを接続し次世代のインターネット上での実験環境の整備を行なった。 JBネットワーク上では、本研究でサービス品質保証アーキテクチャのために検討した要件に基づいて、様々な実験を行なった。JBネットワークには、本研究者が参加しているITRCおよびWideプロジェクトの他組織も参加しているので、それらの組織と協力して広域なネットワーク上でのサービス品質保証機構に関する実験を行なうことができた。 また、次世代型のネットワークでの応用として、マルチメディア情報を高度に処理する仮想現実アプリケーションの開発を行なった。この高度マルチメディア情報処理が用いられているアプリケーションは、来年度、サービス品質保証アーキテクチャに基づいた次世代型のネットワークの評価に用いる予定である。
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[Publications] M.Minami,K.Okamura,,et al: "JB: Design and Architecture of Next Generation Internet Infrastructure in Japan"International Conference on Computer Communication (ICCC'99). (1999)
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[Publications] M.Murao,K.OKAMURA,et al.: "Augmented/Reduced Spatial Hypermedia Systems for Networked Live Videos on Internet"Proc.of Int'l Workshop on Urban Multi-Media/3D mapping (UM3'99). 15-20 (1999)
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[Publications] 大森幹之,岡村耕二,荒木啓二郎: "JBプロジェクトにおけるDVマルチキャスト実験"インターネットコンファレンス'99論文集. 137-137 (1999)
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[Publications] 鶴久 康治,岡村 耕二,他: "挟帯域リンク上でのトラヒック制御に関する検討"情報処理学会 マルチメディア通信と分散処理ワークショップ. 141-146 (1999)
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[Publications] 岡村耕二: "IPマルチキャストネットワーク管理に関する考察"情報処理学会 高品質インターネット研究グループ研究会. (1999)
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[Publications] 村尾 真洋,岡村 耕二,他: "インターネット上での拡張ビデオハイパーメディアName-at"インターネットコンファレンス'99論文集. 145-145 (1999)