1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11780242
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
大久保 好章 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40271639)
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Keywords | 類似性 |
Research Abstract |
本研究は,類似楽曲の検索システム構築を目差している.初年度となる今年度は,主に楽曲間の類似性に間する理論的考察を行なった.主に,プランニングと帰納学習の立場から考察を行ない,以下の知見を得た.次年度以降も引続きこれらの点について深く考察を進めていきたい. プランニングの立場から 楽曲中でコードが移り変わる様子を,状態の遷移過程と捉え,こうした状態遷移を引き起こすオペレータが存在すると考える.様々な楽曲をもとに,こうしたオペレータの定義を学習することで,各楽曲に対応するオペレータシーケンス(プラン)が得られる.これを用いて,楽曲間の類似性を,対応するオペレータシーケンス間の類似性と考える.オペレータシーケンスは,結局のところ文字列であり,文字列間の類似性に関するこれまでの研究成果を取り込むことで,楽曲間の類似性を定めることができると期待できる. 帰納学習の立場から 帰納学習の枠組を用いることで同様のことが実現可能と思われる.つまり,人間が類似していると考える楽曲を例題として与え,それらを説明可能な仮説を学習することにより,類似楽曲に共通の性質を取り出すことが可能であり,こうした性質を持つ楽曲は,例題楽曲と類似していると考えることができる.こうしたメカニズムを利用することで楽曲類似検索の実現が期待できる.
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