2000 Fiscal Year Annual Research Report
音声対話システムにおけるコーパスからの知識獲得に関する研究
Project/Area Number |
11780268
|
Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
荒木 雅弘 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (50252490)
|
Keywords | 音声対話システム / 対話コーパス / 談話タグ / 学習 / 対話処理 / 意味解析 / 構文解析 |
Research Abstract |
本研究では、特定のタスクを対象とした小規模なタグ付き対話コーパスと、汎用的言語資源や抽象的タスクモデルを組み合わせて、音声対話システムの構築に必要な解析規則(特に意味解析・対話処理における規則)を、機械学習によって獲得する手法の開発を目的とした。昨年度は意味解析規則を機械学習によって獲得する手法を開発した。本年度は対話処理規則の獲得に関して以下の成果を得た。 1.学習による談話行為解析規則の獲得 変形に基づく学習(Transformation-Based Learning)を用いて、談話行為を同定する規則を学習するプログラムを作成した。同定に利用する特徴としては、発話中の単語・直前の談話行為・単語数を用いた。道案内タスクでは学習に用いたデータによる評価で正解率85.1%、学習に用いなかったデータによる評価で72.6%が得られた。また、自動車のトラブルシューティングタスクではそれぞれ90.2%、66.7%が得られた。 2.学習による談話セグメント解析規則の獲得 決定木学習を用いて、談話セグメントの切目(Topic Break Index:TBI)を同定する規則を学習するプログラムを作成した。同定に利用する特徴としては、直前および現在のやりとり構造のTBI、直前および現在のやりとり構造の働き掛けタイプの談話行為、応答タイプの談話行為を用いた。道案内タスクでは学習に用いたデータによる評価で正解率84.1%、学習に用いなかったデータによる評価で73.8%が得られた。また、自動車のトラブルシューティングタスクではそれぞれ90.0%、85.2%が得られた。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] 荒木雅弘: "データベースからの検索対話パターンの生成"言語処理学会全国大会論文集. (2001)
-
[Publications] Araki,M.: "A Semantic Tagging Tool for Spoken Dialogue Corpus"Proc.6th Int'l Conf.on Spoken Language Processing. 720-723 (2000)
-
[Publications] 木村幸彦: "機械学習を用いた談話タグ推定手法"人工知能学会研究会資料SIG-SLUD-A003-8. (2001)
-
[Publications] 植田喜代志 : "対話システムのための意味解析ツールの開発"2000年度人工知能学会全国大会論文集. 420-421 (2000)