1999 Fiscal Year Annual Research Report
例外を許容する知識ベースシステムからの帰納論理プログラミングを用いた知識獲得
Project/Area Number |
11780269
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大原 剛三 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (30294127)
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Keywords | 帰納論理プログラミング / 例外 / 知識獲得 / 知識ベース / 非単調推論 |
Research Abstract |
本年度は,当初計画していた背景知識中の例外を含む知識の知識獲得への利用と,負例が明示されない場合の正例と背景知識からの負例導出手法の開発に関して,特に後者について重点的に検討を進め,その他にも本研究に必要不可欠な知識獲得の効率化について検討を行った.具体的な研究内容は以下の通りである. 1.事例間の類似性に基づいた正例・背景知識からの負例の導出法の定式化の提案 提案手法では,背景知識に記述される各事例の属性値の出現確率に基づき事例間の類似度を定め,それに基づき目標概念に含まれると予測される事例から構成される近似空間を規定した.その結果,近似空間に属さない事例を負例として利用すると共に,そのような事例が存在しない場合には,可能な属性値の組合せから負例が取り得る組合わせを予測して仮想的な負例を導出する事を可能とした. 2.例外を含む知識の獲得における仮説探索の効率化手法の検討 目標概念を記述する仮説と呼ばれる倫理式の探索時における,仮説の予測値的な評価値に基づいた効率的な探索アルゴリズムと,大量データを想定した際に得られる統計的情報を利用した探索空間の削減手法を提案した.本研究では,例外に関する知識も獲得する事を前提としており,従来システム以上に仮説探索の効率化を図る必要がある.上述の2つの手法は,本研究におけるプロトタイプシステムにおいて,共に従来と比較して約20〜30%程度の効率化に成功している. 尚,背景知識中の例外を含む知識の利用に関しては,帰納論理プログラミングシステムの基礎となる論理体系が例外を適切に処理できるものであれば,従来の知識生成メカニズムを一部拡張すれば利用可能であるという見通しが得られたので,次年度において,その理論的検証とシステムへの実装,および実験的評価を予定している.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 森中 雄他: "データベースからの知識獲得のための類似性に基づく負例の導出"1999年度人工知識脳学会全国大会. 322-325 (1999)
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[Publications] 森中 雄他: "正例間の類似性に基づく負例の生成手法"人工知能学会研究会資料. SIG-FAI/KBS-9902-17. 97-102 (1999)
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[Publications] 大原 剛三他: "仮説探索における予測評価値を利用した ILP の効率化"人工知能学会研究会資料. SIG-FAI-9903-21. 119-125 (1999)
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[Publications] 桂田 浩一他: "不完全知識の例外に関する観点変更による知識ベース再構成"人工知能学会研究会資料. 14・3. 485-494 (1999)
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[Publications] 小山 誠他: "文書自動分類における分類誤りを契機をした例外処理とその実験的評価"人工知能学会研究会資料. SIE-KBS-9903-2. 7-12 (2000)
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[Publications] 黒田洋介他: "帰納論理プログラミングにおける統計値に基づいた仮説探索の効率化"情報処理学会代60会(平成12年前期)全国大会講演論文集. 2. (2000)