1999 Fiscal Year Annual Research Report
VHF・UHF帯高周波を用いた高密度ヘリコン波プラズマの生成
Project/Area Number |
11780345
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
坂和 洋一 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (70242881)
|
Keywords | VHF・UHF帯高周波 / ヘリコン波 / 高密度プラズマ生成 / 静電結合型アンテナ / 密度ジャンプ / 静電波 |
Research Abstract |
本研究は,VHFおよびUHF帯の高周波を用いて高密度ヘリコン波プラズマを生成し,その放電特性を明らかにすることを目的としている.今年度は,定常磁場(B_o<1.5kG)のもとで各種ガス(数mTorr)を封入した直線型実験装置(HPX)の一端に設置したアンテナに144MHzのVHF帯高周波(電力P_<rf><1kW)を印加し,ヘリコン波を励起した.具体的には以下の2つの実験を行った. (a)13.56MHz,P_<rf><5kWの高周波で生成されたターゲットプラズマ(n_p<4×10^<13>cm^<-3>)に数WのVHF帯高周波(144MHz)を印加することによって,テスト波としてのヘリコン波を励起し,磁気プロープを用いてヘリコン波の伝搬・減衰特性をガス種,ガス圧,プラズマ密度等の関数として測定した.その結果,窒素ガスを用いた実験では,電子-イオンおよび電子-中性粒子衝突減衰から予想される減衰値よりも大きな値を示したのに対し,アルゴン,ヘリウム,水素では両者はよく一致した. (b)アンテナに144MHzの高周波(P_<rf><1kW)を印加してVHF帯ヘリコン波を励起してアルゴンプラズマを生成し,その特性を調べた.アンテナには,高周波電流と高周波電圧を印加して電磁波を励起する誘導結合型アンテナ(幅5cmのワンターンループ)と,高周波電圧のみを印加する静電結合型アンテナを用いた.その結果,誘導結合型アンテナはP_<rf>〜300Wでヘリコン波放電によるプラズマ生成に特徴的は密度の上昇(密度ジャンプ)を示したが,静電結合型アンテナでは密度ジャンプは観測されなかった.また,密度ジャンプ前は,量アンテナの密度のP_<rf>に対する依存性がよく一致したこと,ともにプラズマ中心に密度のピークが存在すること等より,静電波によるプラズマ生成の可能性が示唆された.
|
Research Products
(1 results)