2000 Fiscal Year Annual Research Report
分子活性化再結合による非接触水素プラズマの構造変化
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11780354
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
大野 哲靖 名古屋大学, 工学研究科, 講師 (60203890)
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Keywords | 非接触プラズマ / プラズマデタッチメント / ダイバータ / 放射再結合 / 3体再結合 / 分子活性化再結合 / 同位体効果 / 核融合 |
Research Abstract |
水素分子が介在した分子活性再結合(Molecular Activated Recombination:MAR)による非接触プラズマの構造変化を実験的に調べた。分子活性化再結合の主な反応過程は, (1)H_2(V)+e→H^-+H,→H^-+A^+→A+H(荷電交換再結合) (2)H_2(V)+A^+→(AH)^++H,→(AH)^++e→A+H(解離性再結合) である。ここで、A^+はプラズマイオンを表す。以下に得られた成果をまとめる。 1)ヘリウムプラズマに水素ガスを導入し、電子-イオン再結合から分子活性化再結合への遷移過程を調べた。水素ガス導入量を増やしていくと、電子-イオン再結合に伴う高励起準位からの発光が消失することが観測された。一方、プラズマ粒子束は水素ガス導入量に対して単調に減少しており、水素ガス導入量が多い領域では分子活性化再結合が主な粒子損失過程であることが実験的に明らかになった。さらに、プラズマ密度と導入水素流量の二次元空間上で、電子-イオン再結合と分子活性化再結合の存在領域が実験的に初めて明らかになった。 2)上記の遷移過程は衝突輻射モデルを用いて計算した分子活性化再結合の速度係数を考慮した流体コードによる解析によって再現することができた。さらに中性ガス流の解析を行い、ガス排気の違いよって水素分子の沿磁力線方向分布が極めて大きく影響を受けることが明らかになった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] N.Ohno et al.: "Static and Dynamic Behaviors of Plasma Detachment in Divertor Simulator NAGDIS-II″"Nuclear Fusion. (掲載予定). (2001)
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[Publications] N.Ohno et al.: "Resistivity and Fluctuation in Detached Recombining Plasmas and their Influence on Probe Characteristics"Contributions to Plasma Physics. (掲載予定). (2001)
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[Publications] D.Nishijima et al.: "Evaluation of Electron Temperature in Detached Recombining Plasmas"Journal of Nuclear Materials. (掲載予定). (2001)