1999 Fiscal Year Annual Research Report
ヘリオトロン/トルサトロン系プラズマ装置における高速イオン閉じ込めに関する研究
Project/Area Number |
11780361
|
Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
磯部 光孝 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (00300731)
|
Keywords | ヘリオトロン / トルサトロン / コンパクトヘリカルシステム / ヘリカルリップル / リップル捕捉粒子 / シンチレーター |
Research Abstract |
本年度は、核融合科学研究所のヘリオトロン/トルサトロン型プラズマ閉じ込め装置:コンパクトヘリカルシステム(CHS)において軌道損失高速イオンを検出する為のプローブの設計を行った。プローブは、ヘリカルリップルに捕捉された高速イオンのうち、軌道損失により大半径方向内側の真空容器壁に衝突、損失する成分を直接的に測定出来るように設計されている。 検出部はステンレス製ボックスの中に設置された平板のZnS(Ag)シンチレータで、ボックスの1側面に1個のアパーチャを設けた。高速イオンがこのアパーチャを通過してZnS(Ag)に衝突した際、シンチレーション光が放出される。ZnS(Ag)板上に現れた光の分布測定から、損失高速イオンのエネルギーとピッチ角を同時に知ることができる。粒子軌道計算から、従来タイプの直線シャフトを持つ検出器では、CHSの内側にある計測ポートから捕捉粒子の軌道損失成分を捕まえる事が出来ないことが分かった。よって本研究では、ステンレス製ボックスを真空容器内壁に溶接固定し、その位置にて損失高速イオンの衝突により生じるシンチレーション光パターンを、イメージファイバースコープにて捕らえ、それを真空容器外へ導く事にした。イメージファイバースコープはステンレス製チューブの中を通される。チューブのシンチレータ側端には小型ビューポートが設置されており、シンチレーション光はビューポートを通して観測される。チューブ内、すなわちファイバースコープはCHSの本体真空から切り離されている。既にプローブを構成するハードウェアを揃え、現在製作に入っている。平成12年度の上旬に測定を始め、軌道損失領域についての実験と計算の比較、MHD振動とリップル捕捉高速イオンの損失との関連等について調べる予定である。
|