1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11780363
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
藤堂 泰 核融合科学研究所, 理論・シミュレーション研究センター, 助教授 (00249971)
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Keywords | アルヴェン固有モード / 計算機シミュレーション / バースト / 高速イオン |
Research Abstract |
実験において観測されるアルヴェン固有モードの多様な時間発展を解明するために、計算機シミュレーションコードを開発し、シミュレーションを実行した。 1.米国の大型トカマクTFTRでのD-Tプラズマ実験において観測された定常的なアルヴェン固有モード時間発展を解析するために、速度空間2次元、実空間3次元のFokker-Planckシミュレーションコードを開発した。実験に即した状況下でのアルヴェン固有モードの線形成長率及び高速イオンの共鳴条件を解析し、コードの有効性を確認した。 2.TFTRでのNBI加熱実験においてアルヴェン固有モードがバースト的に繰り返し不安定化した例が報告されている。速度空間1次元、実空間3次元のFokker-Planckシミュレーションを実行し、アルヴェン固有モードの回帰的バーストとそれに伴う高速イオン損失の再現に成功した。さらに高速イオン分布時間発展を可視化解析し、高速イオン分布における階段状構造の形成と崩壊が重要な物理機構であることを解明した。 3.2で述べたバーストのシミュレーションにおいては、背景プラズマを磁気流体として取り扱っている。この手法は磁気流体非線形性を解析できるという長所があるものの、時間ステップが磁気流体速進波によって小さな値に制限されるという短所がある。そのためにこれまでのシミュレーションは高速イオン減速時間を実験と比較して短い値に制限して実行している。この制約を取り払うために、アルヴェン固有モードを線形固有モードとして記述し、その振幅と位相の時間発展を追跡するシミュレーションコードを開発した。来年度はこのコードを用いてより現実的な物理条件におけるアルヴェン固有モード・バーストのシミュレーションを実行する予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 藤堂 泰: "アルヴェン固有モードの非線形シミュレーション"プラズマ・核融合学会誌. 75. 567-571 (1999)
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[Publications] Y. Todo: "Self-Organization of Fast Ions and Toroidicity-Induced Alfven Eigenmodes"Journal of Plasma and Fusion Research SERIES. 2. 263-266 (1999)
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[Publications] Y. Todo: "Kinetic-Magnetohydrodynamic Simulatin Study of Fast Ions and Toroidal Alfven Eigenmodes"Fusion Energy 1998. 4. 1577-1580 (1999)