1999 Fiscal Year Annual Research Report
サブチャンネルコードを用いた超臨界圧軽水炉の設計研究
Project/Area Number |
11780371
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
向原 民 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (90292763)
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Keywords | サブチャンネル解析 / 伝熱流動 / 超臨界軽水炉 / ピーキング係数 |
Research Abstract |
本年度は、以下の研究を行った。 ・超臨界圧軽水炉の定常状態での熱流動を解析できるサブチャンネル解析コードを開発した。コードの検証は、PNCにおけるPLNDTL第16回試験のなかから、試験No.16079の定常解析の実験結果および、この試験をASFRE-IIIコードで解析した結果と比較することでおこなった。冷却材ピーク温度、冷却材温度分布など主要なパラメータにおいて、本コードの結果はこれらの結果とよく一致し、その妥当性が示された。圧力損失パラメータ、冷却材パラメータなどは、超臨界圧軽水冷却炉の集合体流動解析ができることを確認した。 ・本サブチャンネル解析コードにより、超臨界圧軽水炉の局所出力ピークの影響および炉心パラメータの不確定性の冷却材出口温度および被覆管表面温度に対する感度解析を行なった。局所出力ピークの感度はそれほど、大きくなかったがサブチャンネル面積に対しては感度が高いことが分かった。超臨界圧軽水炉集合体についてのサブチャンネル解析によれば、LMFBR同様、周辺サブチャンネルの冷却材流量が大きくなり、炉心出口冷却材温度分布に偏りが生じた。特に超臨界圧軽水冷却炉では、炉心内での冷却材密度変化が大きいため、冷却材流量分布に偏りが生じやすい。こうした偏りは、周辺サブチャンネルの面積を調整したり、集合体内の乱流混合を促進することによって緩和できる。
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