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1999 Fiscal Year Annual Research Report

海水中の無機塩類との相互作用による離分解性溶存有機物の形成に関する研究

Research Project

Project/Area Number 11780380
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

小川 浩史  東京大学, 海洋研究所, 助手 (50260518)

Keywords海水 / 溶存有機物 / キレート / 難分解性 / サイズ分布
Research Abstract

本年度は、海水中の溶存有機物を共存する多量の無機塩類と分離するための手法の開発が主目的であり、その中でも特に以下の2点について中心に検討を行った。
1 限外ろ過法による巨大分子、高分子の画分の分離・濃縮法
現在、海水中の溶存有機物のサイズによる分離は、分画分子量1,000(MW:1kDa)の限外ろ過膜を使った方法が最も一般的であり、MW:1kDa以上の画分を一括して高分子として回収しているが、実際にはこの中には様々なサイズの分子が存在する可能性がある。そこで沿岸海水を飲料に、分画分子量30k,10k,1k Daの3種類の限外ろ過膜を連続して使用することにより、巨大分子(>30kDa),高分子 (10-30kDa) 中程度分子 (1-10kDa) へ分離する方法を検討した。その結果それぞれの画分について、50-60倍、10-15倍3倍に濃縮・脱塩された後、定量的に回収される(操作のマスバランスで96-103%)ことが明らかとなった。
2 キレート交換樹脂カラム法による有機物結合態の多価無機イオンの置換、除去法
キレート交換樹脂として海水中の微量元素の濃縮などに用いられるバイオラッド社のChelex100を選んだ。始めに、操作過程における樹脂からの有機物の溶出を最小限に抑えるため樹脂の洗浄方法を検討し、最終的に炭素で2μM、窒素で0.4μMのバックグランドまでクリーンアップ可能な方法が確立された。次に、濃縮された1kDa以上の高分子を本樹脂カラムに通過させた場合の回収率を検討したところ約90%であり、定量的に処理可能であることがわかった。

URL: 

Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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