2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11780415
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
磯部 寛之 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (30302805)
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Keywords | フラーレン / DNA / DNA結合分子 / 遺伝子導入試薬 / 超分子 |
Research Abstract |
本研究では,デオギシリボ核酸(DNA)二重鎖に結合する有機分子の開発・探索を行うべく,新たな合成手法の開発に基づいたDNA結合分子の開発・探索を行うことを目的としている.本年度は1)これまでに設計・合成したDNA結合フラーレンの機能探索および2)DNA結合小分子の設計・合成を行った. 前年度までに設計・合成したDNA結合フラーレンについては新たにDNAの凝縮を誘起することを見いだしている.今年度は,このDNA結合フラーレンがトランスフェクション試薬すなわち外来遺伝子を細胞へ導入する試薬として有望であることを見いだした.この検討では既存のトランスフェクション試薬との比較を行い,DNA結合フラーレンが既存のトランスフェクション試薬と同レベルの遺伝子導入効率を達成できることを見いだした.この研究により球状疎水性化合物を基盤とした新たなトランスフェクショシ試薬の分子設計指針を見いだした. さらに今年度はDNAに結合するナノスケール分子のもつ機能に着目し,新たなDNA結合分子の設計・合成を行っている.この検討では超分子錯形成を鍵とした分子設計を行った.この検討からポリアミン-クカビトウリル複合体がDNAに結合すること,さらにこの手法が小分子の核酸関連機能を制御するための有用な手法となることを見いだした. 以上,本奨励研究では機能性DNA結合小分子の設計・合成およびその機能探索を行った.その結果,新たなDNA結合分子の合成法すなわちフラーレンを基盤としたDNA結合分子の合成法および超分子錯体を基にしたDNA結合分子の合成法を開発した.本研究では新たに設計合成した分子の機能探索を行い,トランスフェクション試薬の合成および核酸関連機能性小分子の機能制御の新しい手法を開発した.
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[Publications] Isobe,H. et al.: "A cage with fullerene end caps"J.Am.Chem.Soc.. 122(10). 2669 (2000)
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[Publications] Sawamura,M. et al.: "Pentaorgano[60] fullerene R5C60-. A water soluble hydrocarbon anion"Chem.Lett.. (9). 1098 (2000)
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[Publications] Nakamura,E. et al.: "Functionalized fullerene as a new artificial vector for transfection"Angew.Chem.Int.Ed.. 39(23). 4254 (2000)
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[Publications] Isobe,H. et al.: "Ternary complexes between DNA, polyamine and cucurbituril. A modular approach to DNA binding molecules"Angew.Chem.Int.Ed.. 39(23). 4257 (2000)
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[Publications] Isobe,H. et al.: "One-step multiple-addition of amine to [60] fullerene.Synthesis of tetra(amino)fullerene epoxide under photochemical aerobic conditions"Org.Lett.. 2(22). 3663 (2000)