1999 Fiscal Year Annual Research Report
パルスELDOR法を用いた新しいタンパク質構造解析法の開拓
Project/Area Number |
11780433
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
三野 広幸 理化学研究所, 光生物研究チーム, フロンティア研究員 (70300902)
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Keywords | ESR / ELDOR / 光合成 / 構造解析 |
Research Abstract |
最近分子間距離を測定する方法としてパルスESR法が大きく発展している。特にパルスESR法の技術の一つであるパルスELDOR法を用いれば長距離のラジカル間距離を高感度で測定することができる。(原理的には150Åまでのラジカル対を1Å以下の精度で観測することが可能)パルスEPRを用いた距離の測定法は非常に有効な方法でありながら測定対象が不対電子間のみに限られるという制約がある。これを測定技術面及び試料の面より改善し新たな方法を開拓するのが本研究の狙いである。一つの解決法として遺伝子操作によるタンパク質アミノ酸の装飾によりタンパク質上の任意の位置に金属の結合サイトを人工的に作成し距離を測定する方法を試みている。この手法をもちいれば遺伝子配列として既知のアミノ酸間の立体構造上での距離を求めることが可能になる。単純に任意のアミノ酸位置についてこのプロセスを繰り返すことにより、アミノ酸位置の相対的な距離は求まると考えられる。本年度はクラミドモナスにhistidine-tag(5つのイミダゾール基の連なったもの)を挿入した試料を大量に作成し、ESR測定に最適なhistidine-tagに配位させる金属を選定している。目下のところCu^<2+>が、ESRとしてはもっとも良い信号を示している。 本年度は主に科学研究費補助金を利用して装置の拡充、また本年度所属研究室に納入予定のパルスESR装置のための予備的実験を行った。次年度では実際にpulsed ELDORの測定を行いながら解析法の確立をめざす。
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Research Products
(1 results)