1999 Fiscal Year Annual Research Report
金属イオン結合モジュールの金属配位様式の共通性・多様性
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11780467
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
由良 敬 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50252226)
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Keywords | モジュール / 金属イオン / マグネシウム / カルシウム / 配位子 |
Research Abstract |
本年度は、マグネシウムイオンおよびカルシウムイオンにおいて、(1)それぞれのイオンがいくつのモジュールに配位するのか、および(2)それぞれのイオンの配位部位に類似のモジュールが存在するのかを調べた。立体構造の情報のみから配位子を決定するために、原子間距離情報のみを用いる方法を開発した。金属イオンと、酸素、窒素またはイオウ原子との距離が、両原子の原子半径の和以下になっている場合は、それらの原子が実験によって配位が確かめられている場合が多いことがわかった。この方法を用いて、立体構造が判明しているタンパク質において、マグネシウムイオンおよびカルシウムイオンの配位子残基をすべて決定することができた。(1)配位子とモジュールとの関係を調べたところ、どちらの金属イオンにおいても、約80%の場合は配位子がひとつないしはふたつのモジュールに局在していることがわかった。マグネシウムイオン配位モジュールおよびカルシウムイオン配位モジュールが存在することがわかった。(2)マグエシウムイオン配位モジュールおよびカルシウムイオン配位モジュールを立体構造の類似性に基づいて分類したところ、どちらのモジュールにおいてもいくつかの構造類似のグループができることがわかった。つまりそれぞれの金属イオンにおいて、立体構造類似のモジュールがイオンに配位することがわかった。平成12年度には、(2)の詳細、特に配位様式まで類似なのかを調べる。同時に亜鉛、鉄、および銅イオンにおいても(1)および(2)の解析を行う。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] K.Yura,et al.: "Putative mechanism of natural transformation as deduced from genome data."DNA Resarch. 6・2. 75-82 (1999)
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[Publications] Y.Sato,et al: "Module-intron correlation and intro sliding in family F/10 xylanase genes."Gene. 238・1. 93-101 (1999)
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[Publications] S.Kaneko,et al: "An investigation of the nature and function of module 10 in a family F/10 xylanase FXYN of Streptomyces olivaceoviridis E-86 by module shuffling with the Cex of Cellulomonas fimi and by site-directed mutagenesis."FEBS letters. 460・1. 61-66 (1999)
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[Publications] M.Go et al(分担執筆): "Old and New Views of Protein Folding"Kuwajima,K.and Arai,M.(Elservier). 315 (1999)