2000 Fiscal Year Annual Research Report
制御因子が機能をコントロールする蛋白キナーゼCK2の構造的基盤
Project/Area Number |
11780470
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
清水 敏之 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (30273858)
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Keywords | CK2 / 蛋白キナーゼ / リン酸化 |
Research Abstract |
CK2は真核生物の細胞質及び核に存在するSer/Thr蛋白キナーゼである。触媒サブユニットであるαと制御サブユニットであるβがα2β2のへテロ四量体を組んでその機能を発現する。αのみでもリン酸化能力を有するがβが結合したホロ酵素の形で存在すると基質への特異性や酵素活性が上昇する。本研究ではArabidopsis由来のCKA1(α),CKB1(β)並びにそのリン酸化基質の一つである転写因子CCA1を用いて構造的研究に着手した。前年までに精製系は確立され結晶化に十分な量の蛋白質は取得できた。酸性側ではホロ酵素は解離するので中性付近以上の条件を検索したところエチレングリコールを沈殿剤として用いた時薄い板状の結晶を得ることができた。しかしながらX線回折像を得るにはいたらなかった。現在はこの条件をもとに広く結晶化条件を探索している。また現在のところ付随しているHis-tagを切断していないためプロテアーゼによる消化も検討しているところである。 一方CCA1との複合体構造の結晶化条件も検討している。結合を蛍光スペクトルやNative-pageで測定しようとしたところ結合が確認できなかった。この原因の一つはCK2は塩強度を落とすと沈殿してしまい0.3M程度のNaClを溶液中に入れているため結合が弱くなってしまっていることが考えられる。今後は低イオン強度でも存在できるような条件の検討をしていく予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Shimizu et al.: "An open conformation of switch I revealed by the crystal structure of a Mg2+-free form of RHOA complexed with GDP.Implications for the GDP/GTP exchange mechanism"J.Biol.Chem.. 275. 18311-18317 (2000)
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[Publications] Fujii et al.: "Structural basis for the diversity of DNA recognition by bZIP transcription factors."Nature Structural Biology. 10. 889-893 (2000)
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[Publications] Hamada et al.: "Structural basis for the membrane-targeting and unmasking mechanisms of the radixin FERM domain."EMBOJ.. 19(17). 4449-4462 (2000)
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[Publications] 清水箱嶋: "ヘリックス・ループ・ヘリックス(HLH)蛋白質の構造的基盤"実験医学. 18(18). 2568-2574 (2000)
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[Publications] 清水箱嶋: "蛋白質のDNAシゲナル認識の構造研究"蛋白質・核酸・酵素. 45(9). 1671-1682 (2000)