1999 Fiscal Year Annual Research Report
タイトジャンクションの膜タンパク質クローディンの機能解析
Project/Area Number |
11780511
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
古瀬 幹夫 京都大学, 大学院・医学研究科, 助手 (90281089)
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Keywords | タイトジャンクション / クローディン / オクルディン / 上皮細胞 / 細胞接着 |
Research Abstract |
1 クローディンの機能ドメインの解析 細胞質側に存在するクローディンのC末端のアミノ酸配列が、タイトジャンクションの膜裏打ちタンパク質であるZO-1,ZO-2,ZO-3と直接相互作用することが明らかになった。そこで、この領域を含むC末端側細胞質領域全体を欠失させて、代わりにエピトープタグを連結させたクローディン1を線維芽細胞で強制発現させたところ、この変異クローディンも細胞間に濃縮し、正常クローディン1と変わらないタイトジャンクションを形成できることがわかった。よって、タイトジャンクションの最大の特徴である膜内ストランド構造は、クローディン分子自身が細胞膜内で重合する性質によってできており、細胞質タンパク質による架橋を介して形成されるものではないことが明らかになった。 2 ドミナントネガティブクローディン分子作製の試み クロ-ディン1について、C末端側細胞質領域を欠失させたもの、細胞外領域を欠失させたものなどの変異分子を作製して上皮細胞株MDCK細胞に導入したが、いまのところタイトジャンクションの機能にドミナントネガティブに作用するものは得られていない。しかし、クローディン3,4の細胞外領域に特異的に結合することが知られている細菌毒素Clostridium perfringens entorotoxin(CPE)が、タイトジャンクションのバリア機能を低下させることが明らかになった。これはクローディンが上皮細胞のバリア機能に直接関わる分子であることを証明するきわめて重要な研究成果である。 3 ES細棒におけるクローディンの標的組換え 標的組換えによって、クローディン1遺伝子をヘテロもつES細胞を3クローン樹立し、うち1クローンからキメラマウスを得ている。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Itoh.M.,et al.: "Direct binding of three tight-junction-associated MAGUKs,ZO-1, ZO-2, and ZO-3, with the COOH termini of claudins"J.Cell.Biol.. 147. 1351-1363 (1999)
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[Publications] Furuse,M.,et al.: "Manner of interaction of heterogenous claudin species within and between tight junction strands"J.Cell.Biol.. 147. 891-903 (1999)
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[Publications] Sonoda,N.,et al.: "Clostridium perfringens enterotoxin fragment removes specific claudins from tight junction strands"J.Cell.Biol.. 147. 195-204 (1999)
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[Publications] Morita,K.,et al.: "Endothelial claudin : claudin-5/TMVCF constitutes tight junction strands in endothellal cells"J.Cell.Biol. 147. 185-194 (1999)
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[Publications] Kubota,K.,et al.: "Ca^<2+>-independent cell adhesion activity of claudins,integral membrane proteins of tight junctions"Curr.Biol.. 9. 1035-1038 (1999)
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[Publications] Tsukita,et al.: "Structural and signaling molecules come together at tight junctions"Curr.Opin.Cell.Biol. 11. 628-633 (1999)
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[Publications] Morita,K.,et al.: "Claudin-11/OSP-based tight junctions in myelinated sheaths of oligodendrocytes and in Sertoli cells in testis"J.Cell Biol.. 145. 579-588 (1999)
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[Publications] Tsukita,Sh.&Furuse,M.: "Occludin and claudins in tight junction strands : leading or supporting players?"Trend Cell Biol.. 9. 268-273 (1999)