1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11791003
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Research Institution | Nagano University |
Principal Investigator |
井出 嘉憲 長野大学, 学長 (00013003)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 隆一 長野大学, 産業社会学部, 教授 (50257507)
長島 伸一 長野大学, 産業社会学部, 教授 (00228008)
安井 幸次 長野大学, 産業社会学部, 教授 (10133472)
下野 隆生 長野大学, 産業社会学部, 助教授 (20247513)
旭 洋一郎 長野大学, 産業社会学部, 助教授 (30298400)
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Keywords | 情報アクセス / インターネット / WWW / 障害者 / ユニバーサル・デザイン |
Research Abstract |
通信事業者が提供するケーブル回線を用いて盲学校をインターネットに接続し、視覚障害者が自ら音声でソフトウェアを操作してWWW(World Wide Web、いわゆる「ホームページ」)を閲覧することが可能な環境を構築した。電子メールの交換、およびWWWにおけるニュース記事の閲覧については、音声インターフェースを介したインターネットの利用が十分な実用性を有していることを示した。インターネット、とりわけ操作情報の視覚への依存性が高いWWWの世界では、一般に障害者が情報アクセスに困難を感じることは少なくないが、視覚障害者のアクセシビリティに配慮したWWWのあり方にについて、主として情報発信者の立場から考察した。そして、現状の問題点を整理するとともに、情報提供者が幾つかのガイドラインを遵守することで、障害者から見たWWWのアクセシビリティが格段に向上することを明らかにした。 障害者が情報弱者の地位に押しやられがちな傾向に対して、情報技術の利用はそれを抑止する方向に働く可能性を持っている。そうしたメカニズムについて、障害当事者運動との関わりの中で明らかにした。また、近年進められている契約型福祉サービスの提供に関連して、市民にとって福祉情報が持つ意味を明確にした。 来年度は、市民が社会生活を営む上で必要とする「市民情報」について、より明確な定義づけを行うとともに、情報の受発信において、行政、メディア、市民それぞれが取りうるアクションを、特に障害者への配慮という点から、盲学校など特殊教育諸学校における実践も含めて明らかにする。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 旭洋一郎: "障害当事者運動とコンピュータ技術"長野大学紀要. 22(2). (2000)
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[Publications] 下野隆生: "視覚障害者のWebアクセス"長野大学紀要. 22(2). (2000)
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[Publications] 村田隆一: "契約型福祉サービスと福祉情報の市民化"長野大学紀要. 22(2). (2000)
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[Publications] 長野大学産業社会学部(編): "地域の情報と福祉"郷土出版社. (2001)