1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11792002
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
宮崎 照宣 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60101151)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
韓 秀峰 東北大学, 大学院・工学研究科・日本学術振興会, 特別研究員
久保田 均 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30261605)
安藤 康夫 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60250726)
菅原 淳一 ソニー株式会社, 研究員
熊谷 静似 ソニー株式会社, 主任研究員
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Keywords | TMR効果 / MRAM / 再生磁気ヘッド / 酸化アルミニウム / 銅 / 白金 / 表面ラフネス / 結晶配向 |
Research Abstract |
本研究ではスピントンネル素子をヘッドに用いることを想定し,最適な(1)素子構成,及び(2)作製プロセスを構築し,これらをもとに磁気抵抗ヘッドの設計および試作を行うことを目標としている.本年度はトンネル抵抗及びトンネル磁気抵抗(TMR)変化率を再生磁気ヘッドに適用可能な範囲内に制御できるように,積層厚,積層プロセスの検討を中心に行った. 伝導性原子間力顕微鏡を用いて酸化アルミニウム薄膜のラフネス及び局所的伝導特性を調べた結果,アルミニウム膜厚0.8nm以下では酸化アルミニウム薄膜にピンホール欠陥があることが分かった.そのため,下部電極に種々の金属薄膜をバッファー層として用い,酸化アルミニウム薄膜の直下の磁性層表面のラフネスの低減及び結晶配向性の向上をはかった.バッファー層にはアルミニウム,パーマロイ,銅及び白金を用いた.その結果,表面ラフネスはアルミニウム>パーマロイ>銅>白金の順に減少した.平均粗さは銅,及び白金の場合,それぞれ0.4nm及び0.3nmであった.結晶配向はそれぞれの元素のfcc(111)面ピークのロッキングカーブの半値幅で評価したところ,アルミニウム>銅>パーマロイの順に減少した.半値幅は銅,及びパーマロイの場合,それぞれ6.5°及び3.5°であった.これらのデータをもとに銅及び白金をバッファー層として用い,0.8nmのアルミニウム薄膜を用いて接合を作製したところ,トンネル抵抗値及び磁気抵抗比がそれぞれ,1kΩ-μm,49%及び300Ω-μm,31%のデータを得た.これらの接合は従来のそれよりも優れた特性を示し,スピントンネル再生磁気ヘッドとして要求される特性に近づいた.今後,酸化方法・条件の最適化をはかり,抵抗値を更に低減する必要がある.
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Research Products
(15 results)
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[Publications] Y.Ando: "Local Transport Property on Ferromagnetic Tunnel Junction Measured Using Conducting Atomic Force Microscope"Japanese Journal of Applied Physics. 38. L737-L739 (1999)
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[Publications] 大塚茂樹: "Arイオンミリングによる強磁性トンネル接合の微細加工"日本応用磁気学会誌. 23. 1305-1308 (1999)
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[Publications] J.Murai: "Direct Observation of Magnon Excitation in a Ferromagnetic Tunnel Junction Using Inelastic-Electoron-Tunneling Spectroscopy"Japanese Journal of Applied Physics. 38. L1106-L1108 (1999)
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[Publications] 久保田均: "ECRプラズマ酸化により作製したNi_<80>Fe_<20>/Co/Al-O/Co接合のTMR"日本応用磁気学会誌. 23. 1277-1280 (1999)
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[Publications] 大兼幹彦: "Ni_<80>Fe_<20>/Co接合におけるトンネル磁気抵抗比のNi_<80>Fe_<20>膜厚依存性"日本応用磁気学会誌. 23. 1309-1312 (1999)
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[Publications] Y.Ando: "ANALYSIS OF THE INTERLAYER IN FERROMAGINET/INSULATOR JUNCTIONS BY INELASTIC-ELECTRON-TUNELING -SPECTROSCOPY"Journal of Magnetism and Magnetic Materials. 198-199. 161-163 (1999)
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[Publications] N.Tezuka: "APPLIED VOLTAGE AND TEMPERATURE DEPENDENCE OF TUNNELING MAGNETO-RESISTANCE"Journal of Magnetism and Magnetic Materials. 198-199. 149-151 (1999)
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[Publications] Y.Ando: "INFLUENCE OF INTERLAYER ROUGHNESS ON MAGNETORESISTIVE EFFECT OF FERROMAGNETIC TUNNELING JUNCTIONS"Journal of Magnetism and Magnetic Meterials. 198-199. 155-157 (1999)
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[Publications] 大兼幹彦: "強磁性体/Al-Oxide/Co接合のトンネル磁気抵抗効果の印加電圧及び温度依存性"日本応用磁気学会誌. 23. 1297-1300 (1999)
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[Publications] 手束展規: "Ni_<80>Fe_<20>/Al-Oxide/Co接合における磁気抵抗効果のAl-oxide厚依存性"日本応用磁気学会誌. 23. 1317-1320 (1999)
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[Publications] 安藤康夫: "AlをWedge状に絶縁層を形成した強磁性トンネル接合の磁気抵抗効果"日本応用磁気学会誌. 23. 1285-1288 (1999)
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[Publications] 中塩栄治: "Spin-valve likeトンネル接合における下地電極層の磁気抵抗への影響"日本応用磁気学会誌. 23. 1313-1316 (1999)
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[Publications] 菅原淳一: "ICP酸化法における強磁性トンネル接合の作製"日本応用磁気学会誌. 23. 1281-1284 (1999)
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[Publications] 村井純一郎: "Al/Al-oxide/M/Al(M=Fe,Ni)接合の非弾性電子トンネル分光"日本応用磁気学会誌. 23. 1325-1328 (1999)
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[Publications] J.Murai: "Analysis of the Interlayer in Al/Al_2O_3/Co/Al Junctions by Inelastic-Electron-Tunneling Spectroscopy"Journal of Magnetics Society of Japan. 23. 64-66 (1999)