2001 Fiscal Year Annual Research Report
社会基盤構造物の総合的維持管理システムおよび補修技術の開発
Project/Area Number |
11792014
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
宮本 文穂 山口大学, 工学部, 教授 (10093535)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 誠史 山口大学, 大学院・医学研究科, 教授 (00016817)
中園 眞人 山口大学, 工学部, 教授 (60164208)
浜田 純夫 山口大学, 工学部, 教授 (30164908)
中村 秀明 山口大学, 工学部, 助教授 (20207905)
高海 克彦 山口大学, 工学部, 助教授 (00171546)
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Keywords | 社会基盤構造物 / 維持管理 / 補修・補強 / データベース / 遺伝的アルゴリズム(GA) / 最適化 / インターネット / ライフサイクルコスト |
Research Abstract |
本研究の目的は、今後増えるであろう社会基盤構造物(例えば、道路、橋梁、鉄道、港湾、河川、空港、ダム、上下水道など)の維持管理を合理的に行う枠組みを作ることにある。そのための新たな補修材料や補修・補強工法の開発、維持管理のためのシステム作りなどを行うものである。本研究で構築したシステムは、Bridge Management System開発のノウハウを生かした、社会基盤構造物の総合的な維持管理システム(Infrastructure Management System)であり、社会基盤構造物に対するシステマティックな維持管理体制を確立することを目的としている。社会基盤構造物の維持管理を行う上で最も重要な事は、社会基盤構造物の劣化状況や損傷状況などを調べた調査・点検記録と社会基盤構造物に施した補修・補強の記録がきちんと整理され、必要な情報が公開されていることである。本研究では、調査・点検の記録や補修・補強の記録、最新の点検手法や補修材料、補修・補強工法の情報など、社会基盤構造物の維持管理に必要な情報を整理し、ネットワークを使って情報の共有化を行い、それを参照しながら最新の維持管理が行えるようなシステムの構築を試みた。本年度は、平成11年度、平成12年度に行った研究の総まとめとして、個々の技術を統合するとともにプロトタイプに改良を加え実用的なシステムにした。また、維持管理システムのトライアルを繰り返し、システムをより実用的なものとした。具体的には、(社)山口県技術交流協会を核とする検討会での議論を密にした結果,次のような研究開発および会議の開催を行った。 (1)県内の各土木工事事務所や各企業からアクセス可能な大規模データベースのトライアルを繰り返し、システムをより使い易く、実用的なものになった。 (2)調査・点検支援システムにより構造物の調査を行い、データベースのデータが充実した。 (3)維持管理システムプロトタイプの使用性、実用性を検証するため、維持管理機関や橋梁技術者を対象としたデモンストレーションを行い、改良を行った。 (4)国内外への研究成果の公表の場として、山口大学において国際ワークショップを開催し、海外6カ国から約70名の参加があった。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Ayaho MIYAMOTO: "Bridge Management System and Maintenance Optimization for Existing Bridges"Computer-Aided Civil and Infrastructure Engineering. Vol.15,No.1. 45-55 (2000)
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[Publications] 宮本 文穂: "21世紀のPC分野におけるIT利用の展望"プレストレストコンクリート. Vol.43、No.1. 44-49 (2001)
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[Publications] 宮本 文穂: "橋梁マネジメントフロンティア"橋梁と基礎. Vol.35、No.8. 98-101 (2001)
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[Publications] Ayaho MIYAMOTO: "Development of a Bridge Management System for Existing Bridges"Journal of Advances in Engineering Software Computers & Structures. Vol.32/10-11. 821-833 (2001)
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[Publications] 宮本 文穂: "既存ストックの機能をより長く維持するために -構造物維持管理へのコンピュータの活用-"新都市. Vol.56,No.2. 40-47 (2002)
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[Publications] 宮本文穂 (応用編6.1.2節を分担): "コンクリート診断技術'01[応用編]"日本コンクリート工学協会. 215 (2001)
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[Publications] Ayaho MIYAMOTO: "Maintaining the Safety of Deteriorating Civil Infrastructures"Practical Maintenance Engineering Institute of Yamaguchi University. 360 (2002)