2001 Fiscal Year Annual Research Report
福祉機器のための高機能を備えた水素吸蔵合金アクチュエータの実用化研究
Project/Area Number |
11792030
|
Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
伊福部 達 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (70002102)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
敦賀 健志 北海道工業大学, 工学部, 講師 (60337011)
吉田 直樹 北海道大学, 医療技術短期大学部, 講師 (40261325)
井野 秀一 北海道大学, 電子科学研究所, 講師 (70250511)
吉永 泰 日本製鋼所, 室蘭製作所, 研究職
脇坂 裕一 日本製鋼所, 札幌営業所, 所長(研究職)
|
Keywords | 福祉機器 / リハビリ機器 / ヒューマンインタフェース / アクチュエータ / 水素吸蔵合金(MH) / 移乗介助機器 / 地域連携 / 関節可動域訓練装置(CPM) |
Research Abstract |
本課題の目的は、水素吸蔵合金(MH)アクチュエータを改良して新たな介助機器やリハビリ機器を開発し、高齢社会および地域産業に貢献することである。具体的には、1.寝たきりを防ぐために,被介助者をベッドから車椅子および車椅子からベッドへの移乗する機器,2.脳卒中などによる手足の麻痺や骨折による筋-関節系の拘縮のための関節可動域訓練で必要となるリハビリ機器(CPM)のために利用する。 1については,昨年度から引き続き,MHアクチュエータの小型化,高速化、および軽量化を行い,被介助者の生体特性を踏まえた実用性の高い移乗機器の第2号を試作した。さらに、日本製鋼室蘭製作所に隣接する日鋼記念病院で実際の被介助者を対象として移乗介助機器を使用し、現場からの高い評価を得た。 2のCPMのためのアクチュエータとしては高分子材料をベローズとして利用することで,極めて小型軽量にすることができ,関節周りに柔軟に装着できるような構造を実現でき,しかも水素漏れは数十日で5%程度であり,金属ベローズに比べて桁違いに廉価にすることができた。今後は,CPMのための最適なヒューマンインタフェースを構築するとともに,使い捨てのCPMを想定し,製品化の道を探る予定である。 以上の成果が評価され、福祉機器の開発と販売を行っている会社の協力を得て、この介助機器とCPMを実用化するための組織ができ、科学技術振興事業団からの支援により,来年度から製品化へ向けての具体的な作業に入ることとなった。さらに、この課題の総括として、どのMHアクチュエータがどのような場面で、どのような被介助者に有効であるかを明確にし、将来の需要を見込みながら、高齢社会と地域産業にどこまで貢献できるかを展望した。
|
Research Products
(7 results)
-
[Publications] T.Ifukube: "A Neuroscience-based Design of Intelligent Tools for the Elderly and Disabled"ACM press. (in print). (2002)
-
[Publications] J.Lu: "Tone Enhancement in Mandarin for Listeners with Hearing Impairment"IEICE Transactions on Information and Systems S. E84-D(5). 651-661 (2001)
-
[Publications] T.Ifukube: "A Study of HCI for people in Japan with Communication Disorders"Proceedings of the Co-operating Conference Universal Access in Humancomputer Interaction. 924-928 (2001)
-
[Publications] T.Ifukube: "A Study of Human Function for people with Sensory/Motor Disorder in Japan"Proceedings of the International Symposium on Measurement, Analysis and Modeling of Human Functions. 15-20 (2001)
-
[Publications] T.Ifukube: "A Study of Human Interface for People in Japan Ineluding the bisabled"Proceedings of the Fourth IFAC Symposium on Intelligent Autonomous vehicles. 27-31 (2001)
-
[Publications] 伊福部 達: "感覚補助代行における電気刺激法"クリニカルエンジニアリング 秀潤社. 12(1). 12-18 (2001)
-
[Publications] 伊福部 達(監修): "立体映像が及ぼす人体への影響を探る-HMD/3Dディスプレイの設計指針に向けて"(株)エムアールシステム研究所. 146 (2001)