Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木下 正生 日立造船(株), 技術研究所, 主管研究員
一色 浩 日立造船(株), 技術研究所, 主席研究員
寺田 幸博 日立造船(株), 技術研究所, 主管研究員
神崎 政之 日立造船情報システム(株), GPS研究グループ, 主任研究員
柿本 英司 日立造船(株), 技術研究所, 研究員
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Research Abstract |
昨年度の予備調査に引き続き,今年度は詳細なブイの設計を行うと共に,ブイの制作,データ伝送系統のデザイン設計,を行った.また,固定局側でのモニター方法について詳細に検討した.この結果,受信機固有の機能を使うことなく独自のリバースRTKを導入することとした.これは,移動体側のデータを無線等を用いて固定局側に伝送し,固定局データも同時に,併設する小型計算機に取り込んで解析処理する,という方式でおる.この方式を活用することにより,大幅な機能の向上を図ることが予想された.また,解析処理したデータは,固定局からさらに専用回線により大船渡市役所及び大船渡市消防局でリアルタイムモニタすることとした. 研究者らは,実験海域を設定するために大船渡市に出張し,また関連諸機関(岩手県,第二管区海上保安本部航路標識事務所,漁業関係者等)と話し合いを重ね,平成12年12月に正式な実験の許可を得た. 完成したGPSブイは外洋における実験に耐えられるような直径1.8m,重さ約3ton,全高が12mに達するような大きなものとなった.これに,GPSアンテナの他,受信機を2台搭載したほか,気象測器,傾斜計,加速度計及び超音波距離計などを搭載して比較データを得られるようにした.また,実験海域が深さ約50mであることから,約40tonのコンクリート製おもりに固定された約180mの鋼鉄製チェーンにより3点係留を行うこととした. こうして,平成13年1月23日に大船渡市沖にブイが投入され,1年間にわたる実験がスタートした.初期トラブルはあったものの,現在順調にデータを取得しつつある.また,本研究の当初は予定していなかったが,データを現地でリアルタイムモニタする他,さらに電話回線を用いて大阪の日立造船技術研究所に伝送し,ホームページを通じて公開することに成功した.
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