2000 Fiscal Year Annual Research Report
電磁波シールド・撥水・抗菌機能を有する次世代型複合建材の開発
Project/Area Number |
11792033
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
二俣 正美 北見工業大学, 工学部, 教授 (60003191)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中西 喜美雄 北見工業大学, 工学部, 教務職員 (80227834)
林 幸成 北見工業大学, 工学部, 助手 (70003192)
伊藤 英信 北見工業大学, 工学部, 助教授 (90113703)
鴨下 泰久 北辰土建株式会社, 技術開発部, 研究職
佐藤 久隆 美瑛白土工業株式会社, 研究職
有田 敏彦 社団法人北見工業技術センター, 機械金属研究課, 研究職
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Keywords | 電磁波シールド機能 / 撥水機能 / 抗菌機能 / 着雪氷防止機能 / 機能性複合材料 / 次世代型建材 / 表面改質 |
Research Abstract |
本研究は、電磁波シールド、撥水、抗菌など、3つの機能を有する次世代型建材の開発を目的にしている。まず初年度の研究においては、火山ガラス質白土を焼成処理によって中空発泡球体化したバルーン化白土を主材料に、各種形態の炭素繊維を混入して電磁波シールド機能、塩基性塩化銅粉末を添加して抗菌機能を発現し、またフッ素化カーボン添加樹脂を溶射皮膜に塗布することによって撥水機能を発現した実用レベルの材料開発を行った。12年度の研究においては、アルミニウム製チューブにフッ素化カーボンと塩基性塩化銅の各粉末を充填した複合ワイヤを用いる溶射によって、3つの機能を有する複合皮膜を作製する方法について検討した。本年度の研究で得られた成果を要約して次に示す。 (1)フッ素化カーボンと塩基性塩化銅の粉末を皮膜中に分散・固定する方法として、複合ワイヤを用いる溶射が有効であることを明らかにした。 (2)複合ワイヤで作製した溶射皮膜は、50〜800MHzの周波数帯域で120dB以上の電磁波シールド機能、水滴法で145°以上の撥水機能を有し、しかも同時に良好な抗菌効果を示すことが明らかになった。 (3)得られた複合皮膜は、紫外線照射による促進暴露試験の結果から良好な耐候性を示すことが明らかとなった。現在、各種実環境下での評価試験を継続中である。
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[Publications] 鴨下泰久 ほか5名: "溶射法による着氷複合皮膜の開発"寒地技術論文・報告集. 15. 582-585 (1999)
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[Publications] 鴨下泰久 ほか4名: "フッ素化カーボンと溶射皮膜の複合化による着氷防止皮膜の開発-塗布法の場合について-"高温学会誌. 26・5. 219-224 (2000)
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[Publications] 堀江秀夫 ほか8名: "セメントボードの製造に関する研究(第3報)-導電性材料の插入による電磁波シールド建材の開発-"林産試験場報. 14・3. 8-18 (2000)
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[Publications] 鴨下泰久 ほか5名: "フッ素化カーボンと溶射皮膜の複合化による着氷防止皮膜の開発-複合ワイヤ法の場合について-"高温学会誌. 27・3. 1-6 (2001)