1999 Fiscal Year Annual Research Report
「スーパー抗体酵素」を用いた新型バイオセンサの開発と実用化
Project/Area Number |
11793007
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Research Institution | Hiroshima Prefectural University |
Principal Investigator |
宇田 泰三 広島県立大学, 生物資源学部, 教授 (20232837)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 亮治 株式会社福山臨床検査センター, 研究部, 部長
一二三 恵美 広島県立大学, 生物資源学部, 助手 (90254606)
江頭 直義 広島県立大学, 生物資源学部, 教授 (90094060)
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Keywords | 抗体酵素 / バイオセンサ / 電極 / 遺伝子 / タンパク / 抗原 |
Research Abstract |
本年度の研究計画は1)現在我々が有している「スーパー抗体酵素」をバイオセンサに使用した場合を想定して、活性面からその基礎データを採取する。2)「スーパー抗体酵素」を使ってのバイオセンサ構築の最適な方法を探る。3)現在当研究室で開発した「スーパー抗体酵素」(2種類)はともにエイズウイルスタンパクに関連したものであるが、これらを用いて大量発現系の確立に取り組む。4)「スーパー抗体酵素」に点突然変異の導入したり分子進化工学的改良を目的として、遺伝子的変異を加えより高機能化する。5)「スーパー抗体酵素」は高活性を示す前に誘導期が存在するが、「スーパー抗体酵素」がどのようなコンフォーメーションを取ったときに最も酵素活性が高くなるのか究明する。6)目標となる各種のモノクローナル抗体についてその遺伝子配列を決定する。という事であった。1)については「スーパー抗体酵素」がpMのオーダーで活性を持つことを明らかにした(未発表)。2)についてはSPRおよびRuを使った電解発光電極を作製しその性能を評価した。次年度電解発光電極にさらなる改良を加える事にした。3)および4)についてはpETおよびファージを使った発理系に取組んでおり、抗体酵素である軽鎖全体とその可変領域だけを発現させた。5)については誘導期に金属イオンが酵素活性獲得に重要な関与をしていることを明らかにした。6)については4クローンの抗体遺伝子配列が決定出来た。今回は計画の初年度であるが、研究計画書に述べた主要6項目についてまずまずの進展が見られた。特に「スーパー抗体酵素」の活性獲得の全容を明らかにしつつある点は目を見張る事が出来よう(論文を投稿および準備中)。一方で、センサ構築の手法がいろいろ考えられるのでこれを如何に効率的に網羅するかが次年度の課題である。抗体酵素の製造法については特許出願中である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 宇田泰三: "「免疫センサと今後の課題」"免疫科学測定法研究会年報. 第3号. 27-30 (1999)
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[Publications] 西村知晃、一二三恵美、宇田泰三: "Helicobactor pylori菌及びその破砕物のSPRによる検出"化学センサ,Suppliment A. 15. 148-150 (1999)
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[Publications] G. Sakai, S. Nakata, T. Uda, N. Miura N. Yamazoe: "Highly selective aud sensitive SPR immunosensor for detection of methamphetamine."Electrochimica Acta. 44. 3849-3854 (1999)
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[Publications] E Hifiml Y. Okamoto, T. Uda: "Super Catalytic Antibbdy [I] : Decomposition of targeted protein by its antibody light chain."J. Biosci. Bioeng.. 88. 323-327 (1999)
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[Publications] T Nrshimura, E Hifumi ,K Shimizu, N. Egashira, T. Uda: "Amplirication of SPR responses for the immunoreaction using anti HIV gp41 antibody by the method of moibcuiar accumuiation"Trans. IEEE Jpn.. 119・E. 522-527 (1999)
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[Publications] E. Hifumi, Y. Okamoto, T. Uda: "How and why 41S-2 antibody subunits acquire the activities to catalyze decomposition off. Conserved sequence of gp41 of HIV-1."Appl. Biochem. Biotech.. 83. 209-220 (2000)