2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11793009
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
平島 剛 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00175556)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹木 圭子 小樽商科大学, 商学部・環境科学, 助教授 (30311525)
広吉 直樹 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50250486)
恒川 昌美 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40002026)
長野 伸泰 北海道立工業試験所, 分析技術科, 分析技術科長
高橋 徹 北海道立工業試験所, 分析技術科, 研究職員
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Keywords | 廃蛍光管 / 希土類元素 / 重液選別 / 風力選別 / Multi-Gravity Separator / 希土類蛍光体 / 硫酸浸出 / 合成 |
Research Abstract |
廃蛍光管処理事業所から排出される廃蛍光体を試料とし、湿式サイクロン、Multi-Gravity Separator(MGS)、ターボプレックス、浮選機及び遠心式重液選別機を用いて比較選別試験を行なった。ニュートン効率最大時の選別試験結果では、それぞれのニュートン効率は、0.15、0.09、0.34、0.16であり、風力選別機であるターボプレックスが最も分離効率が高いことがわかった。この場合の希土類蛍光体品位は33.6%、希土類蛍光体回収率は55.4%であり、必ずしも満足できる選別成績ではなかった。そこで理想的な分離が可能と考えられる遠心式重液選別試験を行った。しかし、親水性の廃蛍光体試料は、重液中に存在する微量水分により液架橋を形成し凝集を起こすため、選別成績は悪化するとともに再現性に乏しい結果となった。そこで廃蛍光体試料表面をNaOlで疎水化処理することで有機液体中での分散性を促進させ、さらに遠心力を加えることで回収率、品位を高める新しい選別方法を開発した。NaOl未処理の場合で最も高い結果は、ニュートン効率0.49、全希土類合計品位30.7%、希土類蛍光体回収率71.6%であったが、NaOl処理濃度が5×10^<-5>mol/dm^3の場合、ニュートン効率は0.81、全希土類蛍光体品位合計は38.7%、希土類蛍光体回収率は97.3%となり、本研究で開発された方法により、高い選別成績が得られることが明らかになった。重液として使用したジヨードメタンの回収試験を行った結果、比較的容易にジヨードメタンを回収できることから、本方法による実用化も可能と考えられる。また、蛍光体スラッジからの希土類元素回収フローを構築するとともに、希土類蛍光体合成フローを構築した。そのフローに従って合成した蛍光体は市販品と同等の結晶構造、粒度特性および発光特性を有しており、希土類蛍光体として十分に使用可能であることがわかった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Tsuyoshi Hirajima: "Separation Performance of Zigzag Air Classifier"Proceedings of 6th Int. Symp. East Asian Recycling Technology. 759-764 (2001)
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[Publications] 平島 剛: "粒子衝突音を用いた粒子識別に関する研究"資源と素材. 117. 573-578 (2001)
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[Publications] 恒川昌美: "永久磁石式ロール型磁選機の分離特性に関する基礎的研究"資源と素材. 117. 277-281 (2001)
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[Publications] 高橋 徹: "風力分級および硫酸浸出法による廃蛍光体スラッジからの希土類元素の分離回収"資源と素材. 117. 579-590 (2001)
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[Publications] 高橋 徹: "廃蛍光体スラッジからの希土類蛍光体の合成"北海道立工業試験場報告. No.300. 1-8 (2001)
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[Publications] Touru Takahashi: "Separation and Recovery of Rare Earth Elements from Phosphor Sludge of Waste Fluorescent Lamp by Pneumatic Classification and Sulfuric Acidic Leaching"Proceedings of 6th Int.Symp.East Asian Recycling Technology. 421-426 (2001)