2001 Fiscal Year Annual Research Report
環境健康影響物質のバイオモニターリング技術の開発研究
Project/Area Number |
11793012
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
大川 秀郎 神戸大学, 遺伝子実験センター, 教授 (90233048)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片桐 昌直 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (00185802)
井上 國世 京都大学, 大学院・農学系研究科, 教授 (10223249)
中田 昌伸 神戸大学, 農学部, 教授 (40031190)
三宅 司郎 (株)バイオ・アプライド・システムズ, 開発・営業部長(研究職)
川田 充康 大塚化学(株), 鳴門研究所, 主任研究員
|
Keywords | 環境健康影響物質 / ノニルフェノール / シメトリン / エンドスルファン代謝物 / ビスフェノールA / モノクローナル抗体 / ELISA / scFv |
Research Abstract |
1.環境健康影響物質などのハプテン合成 環境ホルモンノニルフェノール、PCB、除草剤シメトリン、シマジン、アラクロール、殺虫剤エンドスルファン代謝物などのハプテン、抗原(免疫原)などを合成した。免疫原はマウスに免疫してモノクローナル抗体を調製し、抗原はELISAの確立に供した。 2.モノクローナル抗体の調製とELISAの確立 ノニルフェノール、PCB、シメトリン、シマジン、アラタロール、エンドスルファン代謝物などに特異的に反応するモノクローナル抗体を調製し、それらを用いたELISAを確立した。とりわけ、PCBモノクローナル抗体はELISAで高感度を示した。 3.ELISA法の確立とバリデーション ELISA法とGC法などを比較し、ELISAによって標的化合物をppt (PCB)からppb (ノニルフェノール、シメトリン、シマジン、アラクロール、エンドスルファン代謝物)レベルで測定が可能であった。 4.ELISA高感度検出系 ELISAの高感度検出系について各種の手法を比較すると共に新規方法の開発を試みた。 5.モノクローナル抗体可変領域一本鎖scFvの調製 ノニルフェノール、シメトリン、ビスフェノールAのモノクローナル抗体産生細胞からmRNAを調製し、cDNAを取得して、一本鎖scFvのcDNAを作製した。ノニルフェノールについては2種、シメトリン1種、ビスフェノールA4種のscFvをおのおの組換え体大腸菌の培養により大量調製し、それらをELISAに供した。scFvはそれぞれELISAにおいて相当するモノクローナル抗体と同等の反応性を示した。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] H.Inui: "Metabolism of Herbicides and Other Chemicals in Human Cytochrome P450 Species and in Transgenic Potato Plants Co-Expressing Human CYP1A1, CYP2B6 and CYP2C19"J. Pesticide Sci. 26. 28-40 (2001)
-
[Publications] H.Inui: "Herbicide Metabolism and Tolerance in the Transgenic Rice Plants Expressing Human CYP2C9 and CYP2C19"Pesticide Biochemistry and Physiology. 71. 156-169 (2001)
-
[Publications] 大川 秀郎: "環境負荷化学物質の環境モニタリング及び環境汚染浄化を目的とした遺伝子組換え植物"BRAIN. 86. 19-22 (2001)
-
[Publications] 大川 秀郎: "環境モニタリング・汚染浄化植物の開発"バイオサイエンス. 60(印刷中). (2002)
-
[Publications] 西 甲介: "環境負荷化学物質のバイオモニタリング法"日本農薬学会誌. (印刷中). (2002)
-
[Publications] 乾 秀之: "遺伝子組換え作物"農薬学辞典(本山 直樹編)、朝倉書店. 212-242 (2001)