2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11793014
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
小林 淳一 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (90221241)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津田 正史 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (10261322)
繁森 英幸 筑波大学, 応用生物化学系, 助教授 (70202108)
森田 博史 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (70220069)
孫 歩祥 (株)アミノアップ化学, 室長
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Keywords | 共渦鞭毛藻 / Amphidinium / マクロリド / 絶対立体配置 / 殺細胞活性 / 生合成 |
Research Abstract |
高齢化社会における癌、高血圧症、糖尿病といった生活習慣病の治療あるいは予防に有効な薬物の開発は、現代社会に課せられた重要な課題である。また、これらの慢性疾患の治療にあたっては、患者のQOLを改善するためにもsupplementの開発も重要である。一方、これらの疾患を予防するためには、日常的に用いる健康補助食品の開発も必要である。 このような背景のもとに本研究では、北海道に産する農水産物(植物、魚介類、微生物等)の未利用生物資源を素材として、種々の生活習慣病の治療や予防に有効な薬物や補助剤の開発を行うことを目的として研究を行った。以下に本年度の研究成果の概要を報告する。 北海道で採集した北方系植物(エゾユズリハ、ハイイヌガヤ、ヒカゲノカズラ、日本産イチイなど)の抽出物についてスクリーニングを行い、新規化合物の分離、精製を行った。分離した化合物については、各種2次元NMR、高分解能MS、X線結晶解析等の分光学的手法ならびに分解や誘導反応などの化学的手法を用いて、立体化学を含めた化学構造を明らかにした。その結果、エゾユズリハからは新規ダフニフィラムアルカロイド6種、ヒカゲノカズラからは新規リコポジウムアルカロイド4種が得られた。日本産イチイから得られたタキサン化合物には抗癌剤耐性癌細胞に対して顕著な殺細胞活性が認められた。現在、得られた新規ならびに既知化合物について、抗腫瘍活性、抗菌活性、抗マラリア活性などを検討中である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] J.Kobayashi: "Amphidinolides T2, T3, and T4, New 19-Membered Macrolides from Dinoflagellate Amphidinium sp. and Biosynthesis of Amphidinolide T1"J.Org.Chem.. 66. 134-142 (2001)
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[Publications] T.Kubota: "Absolute stereochemistry of amphidinolide C"Org.Lett.. 3. 1363-1366 (2001)
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[Publications] T.Kubota: "Biosynthetic study of amphidinolide C"Thetrahedron. 57. 5975-5977 (2001)
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[Publications] T.Kubota: "Amphidinolide T5, a new 19-membered macrolides from a dinoflagellate and X-ray structure of amphidinolide T1"Tetrahedron. 57. 6175-6179 (2001)
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[Publications] M.Tsuda: "Biosynthetic Sstudy of amphidinolide B"Chem.Pharm.Bull.. 49. 1366-1367 (2001)