1999 Fiscal Year Annual Research Report
中高6年一貫教育に向けての理科(生物分野)6年一貫教材の開発と生徒の生活リズム調査
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11794001
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
原田 哲夫 高知大学, 教育学部, 助教授 (60260692)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 励 嶺北教育研究所, 主任研究員
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Keywords | 中高一貫校 / 6年一貫生物教科書 / ナチュラルヒストリーブック / 教師用指導書 / 朝型―夜型度 / 体内時計 / 食事時刻・家族との会話 / 睡眠時の光環境 |
Research Abstract |
「中高一貫校で使用予定の生物学教科書作り」企画が完成した。ポイントは1.現役の研究者を教育現場に導入し、興味深い研究成果の教材化を測る。2.日本、カナダ、チェコ共和国、デンマークなどから編集委員を依頼、国際編集委員会(研究代表者が委員長)を発足させ、それを中心に編集を進め、国際色豊かなものにする。3.教科書は教科書本体、教師用の指導書、ナチュラルヒストリーブックの3部から成り、いずれも日本語版と英語版を作成する。この企画には以下の招聘や研修の際の様々な助言が集約的に生かされている。チェコ共和国南ボヘミア大学学長のFrantisek Strelecek教授やカナダ政府生物調査局局長Hugh Danks博士を高知県嶺北地方にお招きした際、教師・児童に講演を行って頂き本プロジェクトに対する貴重な助言を頂いた。また、研究協力者の山下泰弘校長、岡本純人教諭、秋山義豊教諭(いずれも高知県嶺北地方)と共にデンマーク王立教育大学(Annemarie Andersen助教授)、チェコ共和国・南ボヘミア大学教育学部などを中心に理科教育の現状を視察(2000年1-2月)、その際南ボヘミア大学教育学部と日本側訪問団と合同で「6年中高一貫生物学教科書作りの為のワークショップ」が3時間に渡って同教育学部にて開催され、約1時間余り本プロジェクトの概要を研究代表者である原田が説明、様々な助言を頂いた。「児童・生徒・学生の生活リズム研究」では疫学調査の結果、食事が規則的な人ほど朝型であったり、遮光カーテンを使うか、夜間照明を使うこども程、体内時計の位相が後ろへずれてしまうという傾向が見られた。また、小学校5年生から中学校1年生にかけて急速に夜型化が進み、家族と頻繁に会話する生徒ほど朝型になることが分かった。これらの研究成果は国際時間生物学会議(1999年8月WashingtonD.C.)(International Congress on Chronobiology:2論文)と日本時間生物学会学術大会(1999年11月仙台)(3論文)で公表された。
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Research Products
(9 results)
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[Publications] Tetsuo Harada et al.: "How do morningness-eveningness preferences change in accordance with aging in Japanese elementary school to university students?"Proceedings of International Congress on Chronobiology, 1999, Washington D.C.. 1. 46 (1999)
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[Publications] Hitomi Takeuchi et al. & Tetsuo Harada: "Past discipline at home makes Japanese junior high school students prefer morningness"Proceedings of International Congress on Chronobiology, 1999, Washington D.C.. 1. 85 (1999)
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[Publications] Tetsuo Harada et al.: "Do meal timings affect the morningness-eveningness preference and timings of going-to-bed and rising in Japanese students?"Proceedings of The 8^<th> Sapporo Symposium on Biological Rhythm. 1. 54 (1999)
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[Publications] Natsumi Hino et al. & Tetsuo Harada: "Effect of light conditions during sleep period on morningness-eveningness preference by Japanese students"Proceedings of The 8^<th> Sapporo Symposium on Biological Rhythm. 1. 55 (1999)
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[Publications] 日野菜摘他、原田哲夫: "児童・生徒・学生における睡眠時の光環境は彼らの朝型―夜型度にどのような影響を及ぼすのか?"日本時間生物学会会誌. 5巻2号. 93 (1999)
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[Publications] 竹内日登美他、原田哲夫: "家族間の会話頻度が中学生の朝型―夜型度に与える影響"日本時間生物学会会誌. 5巻2号. 94 (1999)
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[Publications] 松岡綾他、原田哲夫: "食事習慣と朝型―夜型度、大学生と専門学校生を中心にした疫学的調査"日本時間生物学会会誌. 5巻2号. 95 (1999)
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[Publications] 原田哲夫他: "児童・生徒の生活リズム研究II"高知大学教育学部研究報告. 58号. 11-31 (1999)
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[Publications] Tetsuo Harada et al.: "Endocrine, ecophysiological aspects of seasonal adaptations in a water strider, Aquarius paludum (a mini review)"Entomological Science. 3. 157-165 (2000)