2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11794015
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
寺川 進 浜松医科大学, 光量子医学研究センター, 教授 (50014246)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 太 静岡大学, 工学部, 助手 (30262794)
川田 善正 静岡大学, 工学部, 助教授 (70221900)
櫻井 孝司 浜松医科大学, 光量子医学研究センター, 助手 (50283362)
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Keywords | CCDカメラ / 一分子蛍光 / 高速度カメラ / 光電子増倍管 / マルチアノード / 膜電位色素 / 量子効率 / 緑色蛍光タンパク |
Research Abstract |
静岡大学工学部との共同研究と浜松ホトニクス社との連携を設定し、主として細胞内分子動態の観察のための2次元光検出装置の開発を実施した。顕微鏡の方はレンズの開発とエバネッセンス照明の導入により大きな進歩を遂げたが、像を撮影するためのカメラは細胞内分子の観察に十分なレベルには達していない。すでに、背面照射型のCCDカメラでは量子効率90%以上、1000フレーム/秒というものがあるが、このタイプは読み出しノイズが大きく、光量の少ない分子の動態観察には使えない。地域連携研究ではこの点の進歩を図るべく、研究を進めた。具体的には、2つの2次元高速カメラを試験的に製作した。一つは、光電変換面の量子効率が60%を超えながら読み出しノイズの少ない新型CCD素子を用い、そのマスクを工夫して高速転送を可能にした。その結果、200フレーム/秒の高速撮影ができ転送ノイズも低くかつ感度も分子撮像に十分な性能をもつことが分かった。これによって信頼できる分子のダイナミクス(高速の明るさの変化)を記録することが実現できる段階に至った。もう一つは、マルチアノード光電子増倍管を使用するものである。光電子増倍管は量子効率は25%程度であるが、単一光子を高いS/Nで検出できる。最近、浜松ホトニクス社では、一個の光電子増倍管の中の陽極だけを増やすことにより64チャネルの光信号を検出できるタイプを発明した。しかし、それだけの信号を処理する装置がこれまでは存在しなかったので、我々は、膜電位検出用の二次元解析装置(PDA;現有)をこの光電子増倍管の信号を取り入れるように改造した。これによって空間分解能は低いが、ミリ秒を切る時間分解能が達成された。これらは年度の終わりに完成したものなので、第3年度は実際にこれらによる生細胞の観察を行う予定である。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Tsuboi T: "Supply of secretory granule enhanced by protein kinase C in the bovine chromaffin cell."Biochemistry and Biophyscs Reasearch Commununications.. (印刷中). (2001)
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[Publications] Kawata Y: "Non-optically probing near-field microscopy for the observation of biological living specimens,".(in press)."Applied Physics Letter. (印刷中). (2001)
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[Publications] Kawano Y: "High numerical aperture objective lenses and optical system improved objective type total internal reflection fluorescence microscopy."Procedings of SPIE. 4098. 142-151 (2000)
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[Publications] Tsuboi T: "Simultaneous evanescent wave imaging of insulin vesicle membrane and cargo during a single exocytotic event."Current Biology. 10. 1307-1310 (2001)
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[Publications] Ishihara Y: "Exocytosis in the dissociated pancreatic acinar cells of the guinea pig directly visualized by VEC-DIC microscopy."Biochemistry and Biophyscs Research. 277. 134-137 (2000)
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[Publications] Ishihara Y: "Exocytosis and movement of zymogen granules observed by VEC-DIC microscopy in the pancreatic tissue en bloc."American Journal of Physiology. 279. C1177-C1188 (2000)
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[Publications] Sakurai T: "Superoxide production in the islet of Langerhans In : Ultrastructure and molecular biology protocols for oxidants and antioxidants (ed.D.Armstrong)"Academic Press印刷中. (2001)