2000 Fiscal Year Annual Research Report
国際ヒバクシャ医療情報ネットワークの活用による地域発展基盤の整備
Project/Area Number |
11794020
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Research Institution | NAGASAKI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
山下 俊一 長崎大学, 医学部, 教授 (30200679)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大津留 晶 長崎大学, 医学部, 助手 (00233198)
難波 裕幸 長崎大学, 医学部, 助教授 (80237635)
伊東 正博 長崎大学, 医学部, 助教授 (30184691)
高村 昇 長崎大学, 医学部, 助手 (30295068)
山野辺 裕二 長崎大学, 医学部・付属病院, 講師 (40284690)
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Keywords | 放射線 / ヒバクシャ / 遠隔医療 / 国際協力 / セミパラチンスク / 遺伝子診断 / チェルノブイリ / 遺伝子多様性 |
Research Abstract |
(1)調査・企画の研究実績;チェルノブイリ周辺地区の貴重なヒバクシャ試料の保存・活用を目的とした腫瘍組織保存バンクの設立のために、WHO、ECなどと共同で尽力し、今後の試料活用の指針を作成した。 また、現地の研究者を招聘し、国際統一プロトコールに基づく遺伝子抽出の研修を行った。 (2)医療情報画像の転送、情報解析の研究実績;チェルノブイリ、セミパラチンスクへの診断支援システムの構築のため、遠隔医療診断支援システムを確立し、これまで約1000例あまりの甲状腺の診断支援を行い、そのうち約20例を甲状腺がんと診断した。 また、この画像転送のためのソフト開発を行い、送受信した医療情報のバンク化を行った。 (3)衛星通信を用いた医学研究、医療支援プログラム開発の実績;現在WHOのテレメディシンプロジェクトに参画し、チェルノブイリにおける新たな診断支援システム、すなわちベラルーシ国内における診断システム構築のためのプロトコール作成に参画した。 (4)病理学的遺伝子診断;レーザー顕微鏡を用いた微小組織からの遺伝子抽出・解析を確立し、各種の遺伝子解析に応用中である。また、SNPSシステムを用いた遺伝子多様性の解析については、甲状腺細胞のミトコンドリアDNAに着目し、甲状腺がんにおける遺伝子多様性について解析を行った。違法の研究実績は、海外での情報インフラ整備に貢献し、地域と密着した情報の支援を可能とした。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] N.Takamura, et al.: "Chernobyl-induced radiophobia and the incidence of tuberculosis."Lancet. 356. 257 (2000)
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[Publications] M.Hoshi, et al.: "Radiocesium in children resideing in the western districts of the Bryabsk Oblast from 1991 to 1996."Health Phys. 79. 182-186 (2000)
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[Publications] GA.Thomas, et al.: "Thyroid cancer post Chernobyl ; an internationally supported cooperative Research resource initiative."Science. 289. 2281 (2000)
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[Publications] N.Nagayama, et al.: "Identification of the sites of asparagines-linked glycosylation on the human thyrotropin receptor and studies on their role in receptor function and expression."J Pharmacol Exp Ther. 295. 404-409 (2000)
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[Publications] O.Fofanova, et al.: "MR imaging of the pituitary gland in children and young adults with congenital combined pituitary hormone deficiency associated with PROP1 mutations."Am J Roentgenol. 174. 555-559 (2000)
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[Publications] T.Rogounovitch, et al.: "Congenital Erythropoietic Porphyria : a Novel Homozygous Mutation in a Japanese Patient."J Invest Dermatol. 115. 1156 (2000)