2001 Fiscal Year Annual Research Report
炭素循環と環境保全を実現する森林バイオマス・畜産廃棄物発電による地域振興
Project/Area Number |
11794030
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
今田 盛生 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (60038338)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西川 匡英 鹿児島大学, 農学部, 教授 (10284910)
深井 潤 九州大学, 大学院・農学研究院, 助教授 (20189905)
吉田 茂二郎 九州大学, 大学院・農学研究院, 助教授 (80128462)
松下 幸司 京都大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (90199787)
堺 正紘 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (70038248)
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Keywords | 炭素循環 / 環境保全 / 森林バイオマス発電 / 畜産廃棄物発電 / 地域振興 / 間引き材 / 循環型社会 / 地域資源の有効利用 |
Research Abstract |
最終の本年度は、これまで2年間の研究成果を受け、国内でのバイオマス燃料の利用促進を主眼に、国内の代表的な地方都市を抽出し、それらの都市での利活用の可能性を検証した。主な研究対象地域は、北海道のカラマツ林業で有名な十勝地方の足寄町と、九州のスギ林業で有名な日田市郡とした。これに先だって、日本各地での木質バイオマスの利用を前提に資源量推定を行いバイオマス燃料の賦存量について研究を進めた。 まず第一回目の研究会を全員で開催(平成13年7月:福岡で開催)し、前年度行なわれた研究について理解を深め、その上で今年度の研究計画を作成した。 九州全体での木質バイオマス燃料の利用に先立って、同管内におけるバイオマス燃料の主原料の整理と詳細な資源調査を行い、最終的には森林計画区別、燃料別に木質バイオマス賦存量を推定した。同様に、宮崎県で詳細なバイオマス賦存量分布図を作成し、鹿児島県についても同様な解析を行うとともに、木質バイオマス利用に関連してLCA的な評価の面からの総合的な研究を行った。さらに、岩手県でも、また北海道足寄町でも同様の研究を行った。特に北海道の足寄町では、年間の熱環境、森林資源の状況ならびに地形条件も含めてすべてがバイオマス燃料の利用が特に進んでいる北欧に似ていることから、日本の中では最も本格的な利用が期待される。よってより具体的な利用方法としてペレットストーブによる燃焼実験を行った。その結果、現行国内で生産されているペレットを利用すれば、現行の灯油ストーブよりもランニングコストが安いことが証明された。 そして最後に、これまでの研究成果を関連のある都市で還元を行うために、北海道足寄郡足寄町で研究成果発表会を町との共催で行った(平成14年1月16日開催)。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 西川 匡英: "21世紀に向けた森林管理の課題と展望-とくに森林計画の観点から-"林業経済. 626. 1-14 (2000)
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[Publications] 宮武 修: "エネルギー問題とその対策"未利用エネルギー活用地域熱供給システム啓発普及セミナー資料集. 1-18 (2000)
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[Publications] 西川 匡英: "21世紀の森林・林業はどうなるか"緑地. 168. 2-3 (2000)
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[Publications] 國崎貴嗣, 吉田茂二郎他: "日本における木質系ペレット燃料の生産と利用"東北森林科学学会誌. 6・2. 78-83 (2001)
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[Publications] 吉田茂二郎, 光田 靖他: "木質バイオマス燃料の有効利用に関する研究(II)"九州森林研究. 55(印刷中). (2002)