2000 Fiscal Year Annual Research Report
主要国の特別な教育的ニーズを有する子どもの指導に関する調査研究
Project/Area Number |
11800018
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Research Institution | National Institute of Special Needs Education |
Principal Investigator |
千田 耕基 国立特殊教育総合研究所, 視覚障害教育研究部, 部長 (40099940)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 章 国立特殊教育総合研究所, 教育工学研究部, 室長 (50175080)
阪内 宏一 国立特殊教育総合研究所, 総合企画調整官 (30321590)
高 為重 国立特殊教育総合研究所, 所長 (00321589)
早坂 方志 国立特殊教育総合研究所, 重複障害教育研究部, 主任研究官 (20280571)
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Keywords | 特殊教育 / 特別な教育的ニーズ / 主要諸外国 |
Research Abstract |
本研究では、主要諸外国の特殊教育改革の動向、とくに小・中学校等の通常教育の場における障害のある子どもへの指導及び援助の実際とその改善充実の動向について、調査研究を行うことを目的としている。平成12年度は、次の研究を行った。 1)実地調査 平成11年度に作成した調査票に基づいて、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、アメリカについて、(1)国レベル、(2)地方レベル、(3)学校レベルの特殊教育に関する取り組みに関する実地調査を行った。国レベルの施策については、各国の教育省(あるいはそれに相当する機関)の特殊教育担当部局を訪問して資料を収集した。また、地方レベルの施策については、地区の教育委員会を訪問し資料を収集した。学校における取り組みに関しては、小学校あるいは特殊学校を訪問し、資料を収集した。 これらの調査で得られた各国の資料について、a)法律的な側面の特色、b)特別な教育的ニーズのある子どもとしてどのような子どもを教育の対象としているか、c)通常学校における障害のある子どもへの取り組みの特色、d)特殊教育諸学校の果たしている役割、e)障害のある子どもへの教育以外の領域も含めた地域におけるサポートの状況、f)財政的な側面の特色、という観点から整理し、比較検討を行った。 2)文献資料の検討 上記の実地調査を通じて、各国で収集した最新の文献資料について検討を行い、各国の特殊教育に関する取り組みの最近の動向に関する分析を行った。 3)中間報告書の作成 上記の実地調査及び文献資料の検討を踏まえて中間報告書を作成した。この報告書では、各国ともインクルージョンあるいはインテグレーションの促進に関する法律を有しているが、いずれの国においても、地域、学校区、学校等による取り組みの差異はかなり大きいことが示唆された。今後の調査では、各国内に存在する取り組みの差異について、さらに検討を行う必要性が課題として残された。
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