2000 Fiscal Year Annual Research Report
食嗜好への適合を目指した食品設計・製造用感性工学インターフェイスの構築
Project/Area Number |
11832013
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
本多 裕之 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (70209328)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 文雄 味の素ゼネラルフーヅ(株), 研究所, 研究員
花井 泰三 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (60283397)
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Keywords | 感性工学 / 嗜好 / ニューラルネットワーク / モデリング / 逆演算 / インターフェイス / 信頼度 / 遺伝的アルゴリズム |
Research Abstract |
本年度の研究計画に基づいて以下のような研究実績をあげました。 (1)コーヒーブレンド比の推定モデル 前年度作製した逆演算手法を実際のレギュラーコーヒー(RC)のブレンド比の推定に応用した。このため、3つの代表産地国のコーヒー豆を混合・ブレンドし、22種のコーヒーサンプルを作製し、そのデータを用い、FNNモデルを構築した。目的の品質を達成するための焙煎条件、ブレンド比の決定を行うため、逆演算を試みた。データ点が少ないため、全探索でも正解を探索できたが、CFGAで優れた探索結果が得られることを明らかにした。 (2)製麹工程の製造条件の推定モデルの構築と逆演算 製麹工程はその後のもろみ工程や最終生産物である製成酒の品質に大きな影響を及ぼすため、清酒製造において重要な工程である。そこで本研究では、実際のプロセス制御まで考慮に入れるために、最終的な出麹時の品質(酵素力価)と製造プロセスとの関係をFNNモデリングを行った。更にこのFNNモデルと前章で提案した信頼度関数を導入したGAによる目的の品質の麹を作るための最適な温度・湿度軌道の探索を行った。 (3)感性工学インターフェイスの構築 上記の種々の食品製造工程のモデリング、および逆演算を通して得たノウハウを使って感性工学インターフェイスの構築を行っている。すなわち、上記に使用したプログラムはC++で作製してあり、機能を重視するあまり、初心者が使用するにはハードであり、食品プロセス全般に普及させるには抵抗が大きかった。このため、目的の官能評価項目を推定するための入力変数の選択、およびFNNによるモデリング、さらに品質設計を目指した逆演算をも組み込んだ、ユーザーフレンドリーなソフトウェアの開発を目指し、プログラムのパッケージング化を行っている。現在のところプロトタイプが完成している。
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