1999 Fiscal Year Annual Research Report
身体的コミュニケーションの合成的解析とそのヒューマンインタフェースへの応用
Project/Area Number |
11832019
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
渡辺 富夫 岡山県立大学, 情報工学部, 教授 (30167150)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大久保 雅史 岡山県立大学, 情報工学部, 助教授 (10233074)
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Keywords | ヒューマンインタフェース / 身体的コミュニケーション / ヒューマンインタラクション / 身体性 / コミュニケーション支援 / 身体的インタラクション / 身体性メディア技術 / HCI |
Research Abstract |
身体的バーチャルコミュニケーションシステムは、対話者が相手と自己の分身であるバーチャルアクター(VA)を仮想のコミュニケーション環境で観察しながらコミュニケーションできるシステムで、仮想空間を共有することで、対話者相互の身体性が共有できるコミュニケーション支援システムである。11年度では、対話者の上半身の身振り等の動きを忠実に表現できるVAを開発するとともに、インタラクションの本質を明らかにするために身体的リズムに着目して、対話者の動きを頭部運動に基づいて抽象化した波(バーチャルウェーブ)を開発し、新たな身体的バーチャルコミュニケーションシステムを提案している。本システムを用いて、身体的コミュニケーションを合成的に解析し、システムの有効性を示している。さらに、上記システムによる解析で得られたコミュニケーション特性や身体的なコミュニケーションにおける引き込み原理をロボットに導入することで、人と関わり、円滑なインタラクションがとれる身体的インタラクションロボットシステムを開発している。とくにコミュニケーションにおける引き込みモデルとして話し手の音声に基づく聞き手の身体反応モデルと話し手の身体動作モデルを数理モデルとして構築し、本モデルを既存のインタラクションロボットおよび仮想環境における電子キャラクタに導入して、モデルの有効性を合成的に解析し、システムの有効性を示している。 本システムは、遠隔教育、遠隔医療、遠隔会議など、多方面での応用が可能であり、各種ヒューマンコミュニケーションの解析・理解は勿論のこと、今後の情報メディア技術・情報通信技術の基盤になると期待される。
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[Publications] Tomio Watanabe,Masashi Okubo,Hiroki Ogawa: "An Embodied Interaction Robots System Based on Speech"Journal of Robotics and Mechatronics. 12・2(掲載決定). (2000)
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[Publications] 渡辺富夫,大久保雅史、石井裕、中林慶一: "バーチャルアクターとバーチャルウェーブを用いた身体的バーチャルコミュニケーションシステム"ヒューマンインターフェース学会論文誌. 2・2(掲載決定). (2000)
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[Publications] 黒田勉、渡辺富夫: "情動変動に伴う顔色の画像分析とバーチャル顔画像合成"日本機械学会論文集C編. 65・638. 4114-4120 (1999)
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[Publications] 渡辺富夫: "コミュニケーションにおける身体性"ヒューマンインターフェース学会誌. 1・2. 14-18 (1999)
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[Publications] Tomio Watanabe,Masashi Okubo: "An Embodied Virtual Communication System for Human Interaction Sharing"Proc,of 1999 IEEE International Conference on Systems,Man,and Cybernetics. 1060-1065 (1999)
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[Publications] Tomio Watanabe,Masashi Okubo: "Virtual Face-to-Face Communication System for Human Interaction Analysis by Synthesis"Proc.of the 8th International Conference on Human-Computer Interaction. 182-186 (1999)