2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11834004
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
神谷 淳 山形大学, 工学部, 助教授 (00224668)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 浩章 核融合科学研究所, 理論シミュレーション研究センター, 助手 (30311210)
湯浅 哲也 山形大学, 工学部, 助教授 (30240146)
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Keywords | 酸化物超伝導体 / 磁気シールド / 電磁界解析 / 磁束フロー / 磁束クリープ |
Research Abstract |
磁気浮上システムや磁気シールド装置等,高温超伝導体(HTS)の応用に関する数値的研究には遮蔽電流密度の時間発展を調べることが必要不可欠である.それ故,遮蔽電流密度方程式の様々な数値解法がこれまで開発されてきた.本研究の目的は,遮蔽電流密度方程式の高速数値解法を開発し,同法を用いてHTS板の磁気遮蔽性能を評価することである. MPMG-YBCO超伝導体がもつ臨界電流密度の結晶学的異方性を再現するため,多薄層近似を導入すると,遮蔽電流密度の振る舞いはスカラ関数に関する微積分方程式(遮蔽電流密度方程式)とJ-E構成方程式で表される.本研究では,J-E構成方程式にflux flow creepモデルを採用し,臨界電流密度及びflow抵抗率の磁場依存性を考慮するため,Kimモデル及びBardeen-Stephanモデルを用いた.遮蔽電流密度方程式をJ-E構成方程式と共に初期条件,境界条件の下で解けば,遮蔽電流密度の時間発展を調べることができる. 有限要素法とθ-法を用いて遮蔽電流密度方程式の初期値・境界値問題を離散化すると,同問題は各時間ステップで非線形方程式G(s)=0を解く問題に帰着する.しかし,同非線形方程式の解法に減速Newton法を適用した場合,不足緩和係数を減少させても必ずしも収束解が得られるとは限らない.この難点を克服するため,本研究では,残差ノルム‖G(s)‖が反復回数に関して単調減少する修正Newton法を開発した.同法を非線形方程式G(s)=0の解法に適用すれば,減速Newton法に比べて極めて少ない反復回数で収束解が得られる. 本研究では修正Newton法を用いて遮蔽電流密度の時間発展を解析し,その結果を基にしてHTS板の磁気シールド性能を調べた.本研究を通して得られた結論は以下のようになる. (1)印加磁束磁場強度の増加に伴い遮蔽係数σの時間依存性は一旦強くなった後,σ=1に漸近してゆく. (2)印加磁束密度の周波数の増加に伴い,HTS板の磁気シールド性能は向上する.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] A.Kamitani: "Influence of B-Dependence of Critical Current Density on Magnetic Shielding Performance of MPMG-YBCO Plate"IEEE Tran.Appl.Superconductivity. (In Press). (2001)
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[Publications] T.Yokono: "Dependence of Spatial Distribution of Shielding Current Density in HTS Plate on Applied Magnetic Field Profile"IEEE Tran.Appl.Superconductivity. (In Press). (2001)
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[Publications] A.Kamitani: "Numerical Method for Determination of Shielding Current Density in Axisymmetric HTS Plates under AC Magnetic Field"Physica C. (In Press). (2001)
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[Publications] T.Yokono: "Numerical Investigation on Phase Difference Between Shielding Current Density and Applied Magnetic Field"Physica C. (In Press). (2001)