2000 Fiscal Year Annual Research Report
下肢装具を利用した脳卒中片麻痺者の早期リハビリテーションに関する研究
Project/Area Number |
11835006
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山本 澄子 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (30302102)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊橋 光二 山形県立保健医療大学, 教授 (40160014)
飛松 好子 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (20172174)
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Keywords | 片麻痺者 / 下肢装具 / 歩行分析 / 早期リハビリテーション |
Research Abstract |
片麻痺者の早期リハビリテーションの一環として、早期の歩行訓練開始は重要な課題である。早期の歩行訓練では装具による歩行補助が不可欠であり、装具の補助機能は訓練途中の使用者の状態に応じて調節できる必要がある。しかし、従来は機能を簡便に調節できる装具が存在しなかった。本研究では、従来の片麻痺者の歩行分析によって明らかになった装具に必要な機能に加えて、特に早期リハビリテーションの訓練に必要な装具の機能を明らかにすることを目的とした。 足関節まわりの可動域制限と底背屈の動きに対する制動の強さを簡便に調節できる訓練用装具を試作して、片麻痺者の早期リハビリテーションにおける訓練で使用した。装具の機能を変えながら歩行の状態を3次元動作分析装置と床反力計で計測し、評価を行った。その結果、早期リハビリテーションにおける平行棒内での歩行訓練においては、歩行中1歩ごとのばらつきが非常に大きいことがわかった。また、片麻痺者の歩行補助のために装具に必要な機能のうちでもっとも重要なのは、立脚初期の足関節底屈を制動する背屈補助モーメントであるが、早期リハビリテーションにおいては必要な背屈補助モーメントの値が従来言われてきた値より小さいことが明らかになった。これらの結果にもとづいて、訓練用の装具を開発するための詳細な仕様について検討した。今後は早期リハビリテーション訓練場面での実用化を目指した訓練用装具の開発を行う予定である。
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