1999 Fiscal Year Annual Research Report
起き上がり動作の動作筋電図解析と機能的電気刺激への応用
Project/Area Number |
11835008
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
伊橋 光二 東北大学, 医学部・附属病院, 講師 (40160014)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
半田 康延 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 教授 (00111790)
藤居 徹 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (70302122)
山本 澄子 東北大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (30302102)
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Keywords | 起き上がり動作 / 動作筋電図 / 動作解析 |
Research Abstract |
健常青年を対象に、片肘支持からの起き上がり動作の動作解析と動作筋電図解析を行った。動作の計測は、画像式3次元動作装置および磁気センサー式3次元空間計測装置を用いて行った。筋電図計測は、頚部・体幹・上肢帯などの主要な筋18筋を多チャンネルの生体アンプを用いて同時計測し、これをデータレコーダに記録し、コンピュータに取り込んで解析した。今年度は、計測方法を確立する目的で、右肩関節外転30度位から右側片肘支持を経て長座位への起き上がる動作を対象とした。 この結果、右肩関節外転30度位での片肘支持からの起き上がり動作は基本的に以下の3相に分けられることが明らかになった。第1相:頭部の運動開始から右肩峰運動開始まで、第2相:右肩峰運動開始に伴う体幹前屈および右回旋から右片肘位まで、第3相:体幹左回旋開始から長座位まで、である。これに伴う筋活動の特徴は以下のとおりであった。(1)体幹右回旋を伴う動作なので、左外腹斜筋の活動が大、(2)同じく、体幹右回旋に伴い左肩甲帯の前方突出するため、左前鋸筋の活動が大、(3)上腕三頭筋長頭は2相および3相で活動が大であり、これは同筋が肩および肘伸展に作用する2関節筋であるため、2相で肩伸展、3相で肘伸展に関与したためであった。今後、他の肢位からの起き上がり動作についても検討し、電気刺激での動作介助の補助へ試用する予定である。
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