2000 Fiscal Year Annual Research Report
在宅高齢者介護用具の最適化に関する研究-ホームヘルパーの介護労働の軽減・効率化を目指して-
Project/Area Number |
11835031
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Research Institution | KYOTO PREFECTURAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
三橋 俊雄 京都府立大学, 人間環境学部, 教授 (60239291)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 弘之 京都府立大学, 人間環境学部, 教授 (70117977)
本夛 昭一 京都府立大学, 人間環境学部, 教授 (40013172)
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Keywords | 在宅高齢者 / 介護用具 / ホームヘルパー / 労働軽減 / 不適合 / 最適化 / デザイン / ビデオ解析 |
Research Abstract |
ホームヘルパーの労働軽減・効率化に向かう在宅高齢者介護用具の最適化に関し、京都市内の介護実態(食事・排泄介護、手動リフトによる移動・入浴介護、車椅子による移動介護、シャワーキャリーによるシャワー介護、身体介護と家事援助)について、デジタルビデオ撮影、インタビュー調査、間取り調査を実施した。それらのデータをもとに、ビデオ画像解析手法を用いてヘルパーの介護作業を介護シーンに分節化し、それぞれについて道具、情報、環境、介護技術、精神的負荷、社会制度、家族負担などの視点から問題点の抽出を行った。その結果、道具(機能・サイズ・使いやすさ・安全性・美しさ・快適さ・バリエーション・自力能力誘導性)、情報(コミュニケーション・その気にさせる情報)、環境(間取り・段差・安全性)、介護技術(使い方・接し方・道具選択・介護姿勢)、精神的負荷(恐怖心)などの点で在宅介護における問題の所在が明らかにされた。また、ホームヘルパーへのアンケート調査(18名・50%回答)を実施し、ヘルパーの半数以上が腰痛に苦しみ、普段の介護の中では移動介護や移乗を伴う介護に最も負担が大きいことが明らかになった。さらに、在宅高齢者介護用具の「最適化評価」の視点(設計指針)として、1)適正介護姿勢誘導性デザイン、2)自助能力誘導性デザイン、3)要介護者の介護参加性デザイン、4)一連介護合理性デザイン、5)介護用具が浮いていることのデザイン問題、6)「癒し・心の安寧」デザイン、7)十分なヘルパー介護技術、8)介護用具購入・レンタルの制度的・経済的合理性について、介護シーンや具体的提案イメージに対応させながら、そのあり方について検討した。
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