1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11835043
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
宮野 佐年 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (30190804)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 修 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (30256466)
船越 政範 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (00307464)
冨田 祐司 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (20266654)
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Keywords | 脳卒中 / リハビリテーション / 介護保険 / 介護度 / 経済効率 |
Research Abstract |
【目的】脳卒中患者に対するリハの効果について経済的側面から検討する。 【方法】厚生省において提示された要介護認定基準における各要介護状態区分の状態像の例示に則して主治医を含む2人以上の医師の判定から要介護度区分を決定し、リハ入院前後で比較する。また入院期間の保険点数を算出し、介護保険制度で提示された要介護度区分に応じた介護サービス利用額の減額をリハ入院の費用便益とする。本調査での便益とは、リハ入院によって退院後の介護保険費用の節約が期待される直接便益のみをさすものとする。 【対象】無作為に今年度は脳卒中患者60例を対象とする。急性期治療は終え、リハのみを目的とする入院患者である。 【結果および考察】入院時介護度は、自立4人,要支援4人,要介護度I8人,II18人,III9人,IV11人,V6人。入院日数と保険点数はほぼ比例関係にあった。また入院時要介護度が重度であるほど、保険点数は増大する傾向がみられた。しかし各要介護度区分において、リハによって得られた要介護度の改善の程度とそれに費やした入院費用には関連を認めなかった。入院リハを終えた時点の機能が、その後2年は維持されると仮定すると、費用便益の視点からみるとリハ経済的効果には、要支援群では自立へ、要介護I群では、要支援もしくは自立へ、要介護II群では、要支援群へ、要介護III群では要介護度I群へ、要介護IV群では、要介護II群へ、要介護Vでは、要介護IIへ改善させることが必要であると考えられた。さらに、症例数を増やし研究の精度を上げたい。
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