1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11835047
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
馬場 尊 藤田保健衛生大学, 医学部, 助手 (40298542)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
才藤 栄一 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (50162186)
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Keywords | ビデオ嚥下造影 / 2次元動作解析 / 機能評価 / 運動学 / 嚥下 / 嚥下障害 |
Research Abstract |
本年度の実績 1)ビデオ嚥下造影解析システムの開発 舌骨を運動指標とし,数値化,グラフ化するシステムの開発を試みた.デジタルビデオ画像をコンピュータヘ取り込み(30フレーム/秒),各フレーム毎に再生し,嚥下運動の代表的指標を同定した.フレーム左上を原点とする絶対座標点を表示,記録するソフトウエアを自作した. さらに注目する舌骨前上縁の運動について検討した.原点を第4頸椎後下縁とし,第2頸椎椎体後下縁および第4頸椎後下縁を結んだ直線をY軸,それに直交する直線をX軸とした上で,絶対座標を相対座標に変換し,グラフ化するソフトウエア(既存の表計算ソフトウエアを応用)を作成した. 以上により,嚥下時舌骨運動の2次元動作解析が可能となった. 脳卒中嚥下障害例1例に試用し,嚥下訓練前・後の舌骨運動の変化について解析した.訓練前に観察できなかった嚥下時の舌骨運動が,訓練後には協調的な上前方移動を示した.前・後(各5回試行)の運動には統計的に有意差を認めた.この変化は画像の目視のみでは確認が困難であった. このシステムによりビデオ画像解析の目途が立ったが,手作業部分が多く,解析時間をに問題を残したため,今後検討を加える. 2)脳卒中例の収集 脳卒中嚥下障害例に,食物形態(水様造影剤,増粘剤入り造影剤,ペースト様造影剤,ゼリー様造影剤)と体位(60°座位,85°座位)を規格化したビデオ嚥下造影検査を施行し,53症例の画像情報を集積した.今後,臨床所見と各変数との関係について検討を行う.
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