1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11837002
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
辻井 正人 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20251598)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
盛田 健彦 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (00192782)
小室 元政 帝京科学大学, 理工学部・電子情報, 助教授 (00186818)
津田 一郎 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10207384)
森 真 日本大学, 文理学部, 教授 (60092532)
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Keywords | カオス / 間欠性 / アトラクター |
Research Abstract |
1999年度における研究成果は以下の通りである。 ・辻井(研究代表者)はカオス遍歴が発生するような系のうちもっとも単純で数学的に扱いやすいものを数値計算と理論の両面から探求している。成果としてskew tent map と呼ばれる写像を結合した結合写像についてカオス遍歴にあたる現象を数値的に発見し、そのメカニズムを数学的には相空間の不変部分空間におけるリヤプノフ指数の分散がその平均に比べて大きいときに起こる間欠的な引き込み現象であることを示した。さらにこのことから間欠的な引き込みがどのような頻度でどのような長さ続くかを理想化したモデルで数学的に導出し、現在、それがカオス遍歴に現れる間欠的な引き込みに当てはめられるかどうか検証している。 ・一方、小室(分担者)はロジスティック写像の結合写像においてカオス遍歴を引き起こす分岐現象を発見した。これは、不変部分空間上のアトラクターのバーストによる間欠的な引き込み現象であるといえる。 ・他の分担者(森、盛田)も拡大的な写像についてのエルゴード的な性質を結合写像との関連で進めている。 これらを通じてカオス遍歴現象には不変部分空間におけるリヤプノフ指数の大きな変動が関係しているという共通の認識が得られた。この認識をもとにして、カオス遍歴の数学的な理論を構築することを目標に研究を進めている。
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[Publications] 辻井 正人: "A simple proof of monotonicity of entropy in quadratic family"Ergodic Theory and Dynamical Systems. (発売予定). (2000)
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[Publications] 辻井 正人: "Absolutely continuous invariant measures for expanding piecewise real analytic map"Communications in mathematical physics. (発売予定). (2000)
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[Publications] 森 真: "Fredholm determinant for higher dimensional piecewise linear transformations"Japanese Journal of Mathematics. 25-2. 314-342 (1999)
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[Publications] 森 真: "Discrepancy of seqences generated by piecewise monotone maps"Monte Carlo Methods and Applications. 5-1. 55-68 (1999)
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[Publications] 小室 元政: "カオスニューラルネットの対称性"数理研講究録. 1172. 136-142 (1999)
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[Publications] 小室 元政: "大域結合写像におけるカオス遍歴の発生機構"数理研講究録. 1118. 96-114 (1999)