2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11837006
|
Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 淳司 福井大学, 工学部, 助手 (70242584)
|
Keywords | pattern formation / Goldstone modes / symmetry breaking bifurcation / chaos / turbulence / nonlinearity |
Research Abstract |
本年もソフトモード乱流(Soft Mode Turbulence:SMT)の研究を継続して行った。この乱流は縮退系で発生する。そこでは一つのユニークな空間的に一様な状態のかわりに、これらの状態からなる一つの族が存在する。この縮退はある連続対称群に関係し、そこでの変換は空間的に一様な状態の族を生成する。SMTは空間的に一様な系からの直接的な転移によって発生する。一つの超臨界分岐によって空間的に一様な系からSMTへの転移は連続的に起こる。すなわち乱流モードは二次の相転移と同じ意味でソフト乱流である。ことばを変えればSMTのスレッショルド近傍ではSMTは弱い非線形性をもつ。SMTのもう一つの大事な性質は、それが完全な空間的に均一な周期的パターンの連続的かつランダムな長波長変調によって引き起こされ、ディフェクトの生成は重要でないということである。これらの理由によりSMTは連続的で弱い非線形乱流のユニークな例になっている。これは問題の定量的な記述の摂動理論の異なるバージョンの応用への基礎を提供している。このようにして、他のケースではほとんど議論できないような乱流の様々な理論的事柄がSMTによって扱えるようになった。本年の研究の成果を公表した論文においては、SMTのいくつかのバージョンの一般的側面、それらに対応する分散関係の対称性との関係、及び、いわゆるNikolaevskii方程式におけるSMTの特別な場合の統計的性質の詳細な研究に強調点が置かれている。
|
-
[Publications] H.Xi: "Extensive Chaos in the Nikolaevskii Model"Phys.Rev.E.(Rapid Comm.). 62. 17-20 (2000)
-
[Publications] M.I.Tribelsky: "New Type of Turbulence, or How Symmetry Results in Chaos"Macromol.Symp.. 160. 225-232 (2000)