2000 Fiscal Year Annual Research Report
非平衡・非線形・開放系プラズマ構造遷移現象の動的挙動
Project/Area Number |
11837021
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
林 隆也 核融合科学研究所, 理論・シミュレーション研究センター, 教授 (60156445)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 英昭 核融合科学研究所, 理論・シミュレーション研究センター, 助手 (40280599)
渡辺 智彦 核融合科学研究所, 理論・シミュレーション研究センター, 助手 (30260053)
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Keywords | 複雑性 / 間欠的緩和現象 / 構造遷移現象 / 非平衡非線形開放系 / 磁気流体プラズマ / 球形トカマク / ヘリカル系プラズマ / 計算機シミュレーション |
Research Abstract |
ヘリカル系配位および球状トーラス配位のプラズマを対象として、圧力駆動型不安定性が誘起する間欠的な巨視的構造遷移現象ダイナミクスの磁気流体シミュレーションを実行し、非平衡・非線形・開放系という複雑性の視点に着目した解析を行った。12年度中は計算モデルの確定といくつかの特徴的状況におけるシミュレーション計算の実行、結果の診断解析のためのコード開発を行った。前年度から行っている球状トーラスに加えて、プラズマ圧力のもつ自由エネルギーが純粋な形であらわれるヘリカル系プラズマを対象として、構造遷移緩和過程のシミュレーション実行と結果の可視化表示をおこない、複雑性ダイナミクスの普遍的法則性抽出のため結果の吟味をおこなっている。いずれの場合においてもこれまで構造遷移現象の出現を確認し、緩和過程の進行とともにプラズマ圧力の自発的再分配がおこることを見出した。また、緩和の最終状態は流れを伴った平衡状態に落ち着く傾向があることを見出し、磁気流体プラズマ緩和現象の解明においては磁場エネルギーとプラズマ圧力エネルギーのみならず、プラズマ運動エネルギーをも考慮した普遍的性質を解析すべきであるという、今後の本研究の方向性に対する示唆を得た。複雑性ダイナミクス解明に新しい糸口を見出す可能性を念頭に、系統的な研究となるよう段階的に理解を深めている。計算空間構造と時間構造が一体となって発展する複雑な物理過程の視覚的解析のためには、3次元バーチャルリアリティ装置をはじめとする先進的可視化装置を積極的に利用した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Hayashi Takaya: "ヘリカル系プラズマ3次元平衡における磁気島"プラズマ核融合学会誌. (印刷中). (2001)
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[Publications] Hayashi Takaya: "Computer Simulation of Nonlinear Phenomena in Plasmas"Computational Physics Communication. (In print). (2001)
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[Publications] Hayashi Takaya: "Dynamics of Relaxation Phenomena in Spherical Tokamak"Fusion Energy. (In print). (2001)
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[Publications] Hayashi Takaya: "Relaxation Phenomena in Spherical Tokamak"Progress of Theoretical Physics Supplement. No.138. 712-713 (2000)
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[Publications] Watanabe Tomohiko: "Nondissipative kinetic simulation and analytical solution of three-mode equations of the ion temperature gradient instability"Physics of Plasmas. 7,3. 984-990 (2000)
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[Publications] Suzuki Yoshio: "Deceleration mechanism of spheromak-like compact toroid penetrating into magnetized plasmas"Physics of Plasmas. 7,12. 5033-5037 (2000)