1999 Fiscal Year Annual Research Report
誘導型NO合成酵素(iNOS)の抗動脈硬化作用 -iNOSノックマウスを用いて-
Project/Area Number |
11838018
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
中澤 博江 東海大学, 医学部, 教授 (20110885)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
一守 康史 東海大学, 医学部, 講師 (60184636)
石田 英之 東海大学, 医学部, 講師 (20222424)
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Keywords | NO合成酵素 / nNOS / iNOS / eNOS / ノックアウト / LDL酸化 / マクロファージ |
Research Abstract |
誘導型NO合成酵素(iNOS)ノックアウトマウス(と野生型マウス(iNOS^<+/+>)の2群の比較実験において下記の結果が得られた。 1)両群の腹腔内マクロファージを用いた実験 LPS+IFN-γによりiNOS^<+/+>では3.81±0.13nmol/well/24hのNitrite + Nitrateの生成が起こったが、iNOS^<-/->では0.07±0.08nmol/well/24hであった。このマクロファージによるLDLの酸化をTBARSの生成量で検討した所、iNOS^<+/+>ではLPS + IFN-γ存在下の方が抑制されたが、iNOS^<-/->ではLPS + IFN-γ存在下の方が増大した。iNOS^<+/+>のLPS + IFN-γによるTBARS生成抑制効果はNO合成酵素の阻害剤で消失した。以上より、マクロファージにiNOSが誘導されるとマクロファージのLDL酸化能が減少する事が示された。 2)iNOS^<+/+>群とiNOS^<-/->群ともにマクロファージは、NO供与体投与によって容易にアポトー.シスに陥った。アポトーシスに陥ったマクロファージのLDL酸化能は低下した。また、マクロファージによる地位オールの排出能はアポトーシスにより減少し、チオール基の減少はLDL酸化を抑制した。 3)iNOS^<+/+>群とiNOS^<-/->群に高脂肪食投与を開始した。両群ともに血清中コレステロール値、LDL値はそれぞれ3.5倍と2.5倍に上昇した。両群の体重の増加率はほぼ同様である。現在すでに高脂肪食投与の予備実験が終了しており、4月には動脈硬化巣の評価実験が開始できる。
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[Publications] Genka C: "Visualization biphasic Ca2+ diffusion from cytosol to nucleus in contracting adult rat cardiac myocytes with an ultra-fast confocal imaging system"Cell Calcium. 25. 199-208 (1999)
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[Publications] Murata M: "Leukemia inhibitory factor, a potent cardiac hypertrophic cytokine, enhances L-type Ca^<2+> current and [Ca^<2+>] i transient in cardiomyocytes"J Mol Cell Cardiol. 31. 237-245 (1999)