1999 Fiscal Year Annual Research Report
内分泌かく乱物質の自己免疫疾患に与える影響およびそのメカニズムに関する研究
Project/Area Number |
11839018
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Research Institution | 佐賀医科大学 |
Principal Investigator |
吉野 伸 佐賀医科大学, 医学部, 講師 (00260729)
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Keywords | 内分泌かく乱物質 / ビスフェノールA / 免疫系 / Th1 / Th2 / IFN-γ / IL-4 / CD4 / CD8 |
Research Abstract |
内分泌かく乱物質(ビスフェノールA,BPA)の免疫系に対する効果について検討した。 [方法]種々の用量(0,0.01,0.1,1mg/0.1ml/mouse)のBPAを8-9週令DBA/1J雌マウスに抗原hen egg lysozyme(HEL)での免疫時から1日1回14日間経口投与した。また、BPAを雄雌交配後7日から35日間雌マウスにBPAを連日経口投与し、生後8-9過令マウスをHELで免疫した。免疫後21日に、IFN-γおよび抗HEL IgG2a血清抗体(Th1反応)、IL-4および抗HEL IgG1抗体(Th2反応)をELISA法で測定した。また、脾臓細胞中のCD4およびCD8陽性T細胞数をFACScan flow cytometerで測定した。 [結果]成熟マウスにBPAを投与することによって、Th1反応は用量依存的に増加し、1mgBPA投与によって100-200%の増加率がみられた。また、BPAはTh2反応に対しても促進作用を示したが、その効果はTh1に対する効果よりも弱く、1mgBPA投与によって20-40%の増加率を示した。胎児期および母乳期間に1mg BPA暴露を受け、成熟した雌マウスは、Th1およびTh2反応に対し、それぞれ約100%および30%の促進を示した。また、これらマウスにおける脾臓細胞中のCD4およびCD8陽性T細胞数は対照と比較して、それぞれ15-20%および60-70%増加した。 [考察]BPAは免疫系、とくにTh1反応およびCD8陽性T細胞増殖に対し促進的に作用すると思われる。このBPAの免疫系に対する効果が、本物質のエストロゲン様作用、すなわちエストロゲンレセプターを介したものであるかについては現在検討する必要がある。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Shin Yoshino: "Induction of Th1 and Th2 immune responses by oral administration of solubleantigen with diesel exhaust particles"Cell.Immunol.. 192. 72-78 (1999)
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[Publications] Shin Yoshino: "Enhancement of collagen-induced arthritis in mice by diesel exhaust particles"J.Pharmacol.Exp.Ther.. 290. 524-529 (1999)
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[Publications] Shin Yoshino: "Oral administration of lipopolysaccharide exacerbates collagen-induced arthritis in mice"J.Immunol.. 163. 3417-3422 (1999)