1999 Fiscal Year Annual Research Report
自作の物語及び歌を媒体とした日本人児童の情動表現について
Project/Area Number |
11871020
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
安達 真由美 山梨大学, 教育人間科学部, 助教授 (30301823)
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Keywords | 情動 / 歌 / 物語 / 児童 / 発達 / 表現 |
Research Abstract |
本研究課題の1年目にあたる今年度は、日本人児童による物語・歌の採集、それらの書き起こし、デー夕のコード化を中心に行った。具体的には、小学校4・6年生から、 「楽しい」 物語・「悲しい」 物語(それぞれ各学年男女5話ずつ、計40話) 及び「楽しい」 歌・「悲しい」 歌 (それぞれ各学年男女5曲ずつ、計40曲)を採集し、 DATで採った音から物語と歌詞を書き起こした。現在実施しているコード化の対象項目は、 「物語のタイプ(既成の物語・身近に起こった出来事・自作の物語)」 「歌のタイプ(既成の歌・替え歌・自作の歌)」、物語・歌それぞれについて、「肯定的情動表現の有無」「否定的情動表現の有無」 「肯定的出来事の有無」「否定的出来事の有無」 「開始時の情動的内容(悲しい・不明・楽しい)」 「終結時の情動的内容 (悲しい・不明・楽しい)」などである。これらに関する統計的分析、及びカナダ人児童との比較は今後の作業となる。その他、現在実施している作業としては、小学校1年生からのデータ採集・書き起こし・コード化、これまで集めた物語・歌を音響ファイルに直し、今後の音声的・音楽的・要素の分析に向けての準備を行っている。 なお、当初の計画では、データ採集は小学校1・3・5年生から行う予定だったが、協力校の都合により1・4・6年生ということになった。年齢的には、カナダ人児童を対象にして行った先行研究における年齢グループ内であることから、今後の研究作業に支障はないと思われる。
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