2000 Fiscal Year Annual Research Report
韓国を中心とした旧植民地所在の日本典籍に関する研究
Project/Area Number |
11871060
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Research Institution | National Institute of Japanese Literature |
Principal Investigator |
松野 陽一 国文学研究資料館, 館長 (50005823)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
入口 敦志 国文学研究資料館, 研究情報部, 助手 (80243872)
堀川 貴司 国文学研究資料館, 研究情報部, 助教授 (20229230)
岡 雅彦 国文学研究資料館, 副館長 (20044729)
中野 三敏 福岡大学, 人文学部, 教授 (70036987)
今西 裕一郎 九州大学, 文学部, 教授 (90046219)
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Keywords | 旧植民地所在日本書籍 / 旧京城帝大本 / 旧台北帝大本 / 和本 / 和刻本漢籍 / 日本人残置本 |
Research Abstract |
1.前年度の調査、収集の継続 (1)韓国(松野、研究協力者)平成12年9月4日〜9月7日、10月15日〜10月18日 (1)国立中央図書館の旧総督府本の調査を続行。貴重書(日本書記など6点)を含む99点をマイクロフィルム等で収集。さらに調査済の100点の収集を申請中。 (2)ソウル大学校図書館の旧京城帝大本のうち、調査済の合巻780点の収集を申請中。 (2)台湾(松野・堀川・入口)平成12年9月17日〜9月21日 (1)台湾大学図書館の旧台北帝大本の調査(書誌カード2,600点作成済)、100点の収集を申請中。 (2)故宮博物院図書館蔵和本の調査、特に貴重な八代集などの5点を収集。 2.新規予備調査(松野)平成13年1月5日〜1月10日 中国東北部(旧満鉄関係)日本人残置本との関連で上海・杭州地区の予備調査を行った。 (1)上海図書館:戦前の中国人による収集貴重本(光明皇后筆『文殊師利経』など巻子本)、和刻本漢籍、戦前日本人が残置したものを1949年にまとめて収蔵した残置本(和本・活字本)が大量に在り、今後の調査の必要性があることを確認した。 (2)浙江図書館:旧文欄閣蔵四庫全書原本とともに、和刻本漢籍、日本人書入本漢籍が収蔵されている。全館の点検調査が必要である。 (3)浙江大学日本文化研究所:中国全土の各図書館の和本所在情報が保管されており、当館との共同研究を進める合意ができた。 本年度は2年計画の本研究の最終年度であり、可能な限り今までに構築した人的ネットワークを活用して調査、収集を行ったが、旧植民地所在の日本典籍の量が膨大なことと各地に散在しているため、全体像を把握するためには、長期間をかけた本格的な調査、収集の必要性を痛感した。
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