1999 Fiscal Year Annual Research Report
説得プロセスのモデル化と情報定時の最適化について ―サイバー・コマースでの情報提示に関する基礎研究―
Project/Area Number |
11873010
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中島 望 大阪大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (00095936)
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Keywords | 消費者行動 / 多段階意思決定過程 / 効用理論 / 電子市場 / 情報提示 / 最適化 |
Research Abstract |
本年度は、効用理論をベースに消費者の多段階意思決定プロセスと提示情報との関係を記述する理論モデルの構築に取り組んだ。モデルは、過去の重要な研究成果を取り入れつつ、消費者選好の異質性や競合製品との関係も記述でき、統合枠組みとしては柔軟性を持ったものとなっている。 まずは、モデルから導かれる結論について、その一般的な性質を探る目的で、モデルのさまざまなパラメターを変化させ、提示情報量の最適配分の状況を調べてみた。今後は、理論的には、このモデルをより包括的にするとともに、モデルを用いた提示情報のコントロール法について研究を進める必要がある。またこの理論モデルを用いて、提示情報の配分問題を最適化問題として定式化し、その解法について検討しておくことも、モデルの応用上重要である。 一方、こうしたアプローチの有効性を確認する意味で、実験的にWebを利用した調査の実施やパラメターの推定なども今後行う予定である。本年度は、そのための準備として、Web上での調査・データ収集の仕組みを検討し、そのプロトタイプを作成した。
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