2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11874009
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
脇本 實 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (00028218)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
落合 啓之 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (90214163)
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Keywords | アフィン・スーパー・リー一環 / W代数 / conformal-super代数 / スーパー・コンフォーマル代数 / N=2スーパー・コンフォーマル代数 / N=4スーパー・コンフォーマル代数 / admissible表現 / 境界レベル |
Research Abstract |
物理的なスーパー・コンフォーマル代数(SCA)には,virasoro代数(N=0),Neveu-Schwarz代数(N=1)をはじめとして,N=2,3,4などのスーパー代数がある。Nはウェイトが3/2のodd fieldの個数であるが,ここでは簡単にランクと呼ぶ。 SCAの表現論は物理学の面からも深い関心を持たれ研究されているが,多くの難しい障碍があり,ランクの高いSCAには研究成果の蓄積あるいは累積はほとんど無い。例えばN=4SCAについては1988年の,N=3 SCAについては1990年のどちらも物理学者による論文のあとには,めぼしい進展はないと言って良いと思う。 筆者は,nilpotent軌道の量子化に付随するsuper-fermionを付加してDrinfeld-Sokolovreductionの量子化を行うことにより,アフィン・スーパー・リー環gのW代数W(g)を構成し,gがsl(2|1)^およびsl(2|2)^のときに,それらのW代数としてN=2とN=4のSCAを構成した。他のSCA例えばN=3 SCAなどとアフィン・スーパー・リー環との関係についても現在研究が進行中である。W代数として構成することの利点は,W(g)の表現はアフィン・スーパー・リー環gの表現を用いて調べることが出来るからである。 上述のことからすでに,N=4 SCAの表現について興味深い現象が見える。例えば,sl(2|2)^の双対Coxeter数は0であるため,sl(2|2)^の境界レベルのadmissible表現は存在しない。従って,virasoro代数やNeveu-Schwarz代数やN=2 SCAのときの離散系列に対応する系列の表現は,N=4 SCAには存在しないということになる。また,sl(2|2)^のadmissible表現の指標は半モジュラー函数であるために,N=4 SCAの既約表現の指標はN=0,1,2のときのようなモジュラー性でなく,半モジュラー性を持つことが分かる。 これらは新しい現象であり,本研究課題のもとでの研究成果は,N=4 SCAの表現の研究に新しい展望を開いたものと思う。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Shun-Jen Cheng et al.: "Extensions of Neveu-Schwarz conformal modules"Journal of Math. physics. 41. 2271-2294 (2000)
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[Publications] Victor G.Kac et al.: "Intagrable highest weight wodules over affine superalgebras and Appll's function"Commun. Math. Phys.. 215. 631-682 (2001)
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[Publications] Minoru Wakimoto: "A topic related to infinite-dimensional Lie superalgebras"Cubo Mat. Educ.. (in press). (2002)
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[Publications] Hiroyuki Ochiai: "Non-commutative harmonic oscillators and Fuchcian ordinary diffencntial operations"Commun. Math. Phys.. 217. 357-373 (2001)
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[Publications] Hideki Ishihara et al.: "p-Divisibility of the number of solutions of x^γ=1 in a symmetric group"Annals of Conbinatorics. 5. 197-210 (2001)
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[Publications] Kyo Nishiyama et al.: "Nilpotent orbits, associated cycles and Whittaker models foe highect weight representations"Ast'erisque. 273. 1-163 (2001)
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[Publications] Minoru Wakimoto: "Lectures on Infinite-Dimensional Lie Algebra"World Scientific publishing Company. 444 (2001)