1999 Fiscal Year Annual Research Report
知的流動体複雑系のパニック情報伝達系に対する流体力学的アプローチ
Project/Area Number |
11875044
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
平原 裕行 埼玉大学, 工学部, 助教授 (20201733)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川橋 正昭 埼玉大学, 工学部, 教授 (70008853)
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Keywords | 人の流れ / 粒子流 / 複雑系 / 知能流体 / 数値シミュレーション / パニック状態 / 分子運動論 / 画像処理 |
Research Abstract |
人の流れ,大型水槽内の魚群の運動,モデル化した小型水槽内の魚群の流れを対象に,パニック状態の形成に関して考察した.パニック的状態は,その状態を再現する事や発生させる事が困難なため,数多くの取材を通じて,データを収集することを試みた.データの収集に関しては,大型水槽内での魚群の運動をビデオカメラで撮影した映像を鳥羽水族館の協力を得て入手し,その分析を行った.人の流れの解析は過去に撮影した画像データの分析方法に関して考察した.データの解析については,個々の運動物体の運動解析には,流体力学でよく用いられているPIV法により,時系列データを取得する.ビデオカメラで記録された画像の各フレームデータ間の画像解析により,運動物体の重心位置の変化をPIVにより解析し,各時刻における速度ベクトルと運動物体の流跡線を求めた.これをもとに,各物体の速度変動の統計データを求めるとともに,速度が急激に変化する点を抽出しそのデータをまとめる作業を行った.パニック状態のシミュレーションとして人の運動解析を行うために,人の運動の力学を単純モデルにより表現するために,基本モデルについて検討した.人の運動を粒子モデルで表現するために,粒子の運動を規定するポテンシャル関数を仮定し,これによる二体衝突問題を,シミュレーションした.シミュレーションに最適なポテンシャル関数のパラメータの最適値について検討し,また,時間刻みによる計算の安定性について検討した.
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